第2話 

生まれ変わった。

ただ流行りの異世界転生や転移ではないのだとわかった。

あまりにも普通だった。両親の容姿も病院や家、文化的なことがあまりにも前の私にとって見慣れたもので安心した。

所詮小説やマンガの中だけでいくら普通の凡人の描写で書かれてもただの空想なんだって。

変に緊張したり、間違ったことをする心配がないのはよかった。オムツがとれる年齢になるまでは恥ずかしかったり罪悪感があったけど、年々自分でできるようになることが増えて精神的に良くなった。あと両親が喜んでくれるのと何しても褒めてもらえるのはすごく嬉しい。大人になるとちっちゃい事で褒められることは少なくなるから気分が良かった。


母はずっとそばに居てくれるから専業主婦、父はお仕事に行っちゃうけどちゃんと夕飯頃には帰ってくるからすごいホワイトな会社勤めだと思う。すごく羨ましい。


保育園には行ってなかったが、幼稚園に通うことになったらしい。あまり乗り気ではない。

大人の私がそのまま赤ちゃんになって成長してるので精神年齢が同年齢と比べ物にならないし、テンションが合わないと思う。

どうにか回避したいが無理だろう。

養われてる身だ、大人しく幼稚園に通って1人がお気に入りの大人しい女の子になろう。

大丈夫、頭脳は成人女性で身体は幼児を5年もやってるんだ。なんならみんなのお姉ちゃんポジションでも引き受けて頑張ろうか。いや、すごく体力を使うし「なんで私の味方してくれないの」「私の友達でしょ!」「なんで!」とか言われてもめんど、、、大変だからやめよう、絶対に。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

多分、部分的に、異世界であってる。 抹茶葉 @matchba

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ