僕と、君だけ

窓越しから家の中を見つめる野良猫を脅かしたら、いなくなった。そしたら、僕の家にいる少女が笑わなくなった。部屋の隅で、小刻みに震えている。

触れられない猫なんかと遊ぶより、触れる僕と遊んでよ。せっかく君を、ここに連れてきたんだからさ。

少女にそう声かけても、ただただ震えるだけだった。

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