底辺作家の成り上がり奮闘記
カイ艦長
第1話 【勉強】大賞へ向けた覚悟のほど
底辺作家の私は、「大賞が獲れたらいいな」なんて考えながら毎作書いております。
しかし、それは覚悟が足りていないのではないか。
そう考えるようになりました。
たとえて言えば、「地を這う蟻が宙を舞う蝶になりたいな」と考える状況です。
果たして、蟻は蝶になれるのか。
なれませんよね。
蟻は蟻なりに飛び方を手に入れなければなりません。
繁殖期に入った蟻は羽を生やして、巣作りのために遠くへ飛び立ちます。
新しい世界へと飛び出すために、蟻は時期を見て羽を生やすのです。
私が今まで書いてきた小説は、新しい世界へと飛び出すための行動だったのでしょうか。それとも餌を見つけようと地を這い回っていただけでしょうか。
後者に違いありません。
では、私は巣から飛び立つためになにかやっているでしょうか。
今は「初ラブコメ」を目指して長編を書いていますが、書き進めるごとにラブコメから離れていっています。
これは書き上げたら大改稿してラブコメに寄せないといけません。
そのため、おそらくですが、十五万字以上になりそうです。
新しい挑戦をしていますが、新しいジャンルへ手を出すことが「羽蟻」へと近づく手段なのでしょうか。
これだけではダメだと思います。
小説がウケるのは、四つの要素が混じり合ったときだけです。
1. どれほど需要のある題材か
2. 構成が巧み、先が読みたくて仕方がない
3. 読みやすい文体で、つっかかりなくするすると読める
4. 読み手の心のなかになにか残るものがある
この四つです。
まず1.ですが、私が成功しているのは怪盗ものの『怪盗コキア』シリーズと兵法ものの『異世界孫子』正しくは『『孫子の兵法』オタクの女子高校生が異世界転生!軍師に成り上がって大陸制覇を目指します!』です。
怪盗ものはそもそもの供給が少ないため、私といえば『怪盗コキア』というくらいには好評を得ています。
異世界兵法ものの『異世界孫子』も供給不足かなと思って挑戦しました。私の小説では一番人気なので、異世界ファンタジーというジャンルでなければどうなるのかには興味があります。ただ、現代ドラマで兵法ものは難しそうなんですよね。歴史ものにして古代中国を舞台にするのもよさそうですね。
次に2. ですが、これはまるでありません。書きたいものを書きたいように書いているだけで、読み手を楽しませようという魂胆がない。もっと読み手を楽しませる物語を構成面で補強する必要があります。次話が気になる構成を習得しなければなりません。
ひとつ飛ばして4. ですが、私の小説ではこれが決定的に足りていません。書きたいものを書いているので「読み手の心のなかになにか残す」ような仕掛けが薄い。読んでいる人に「ワクワクしてほしい」とは思っても「読み終わってなにが残るのか」まで考えていない。これは致命傷です。私の最も弱い部分といえます。構想するときに「読み終わった人にどういう感情を残したいのか」を意図する必要があります。
残る3. ですが、基本的に中学生でもわかる文章で書いているので、読みやすくてつっかからない文体です。これはクリアしているかなと。逆に言うと、するすると読めてしまうから、2. と4. の不備が目立つのです。
意味深長なもったいをつけた文体というのもありますが、私は読みやすい文体を貫きたい。中学生が読めれば、老人まで読める作品になるからです。
大学の論文レベルの文体では、読み解くのに苦労してそれだけで断念してしまいかねない。それが格式の高さを演出することもありますが。
小説投稿サイトでも読める人が多いほど有利に働くゆえんです。
今回から不定期で書いてまいります。
できれば毎日更新を予定しているので、読めない方は近況ノートでのご報告をお待ち頂ければと存じます。
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