第一章 思い通りの日常
「最近、部活行ってない様じゃないか。」
「・・ああ。なんか、やる気にならなくてな」
「ゆるい!・・でもまぁ、そういう時もあるわな」
「そうそう、今がまさにその時なのだよ」
「まったく、真面目にやればそこそこできるだろうに。・・んじゃ、俺は真面目に部活行くとしますか」
「・・全国常連、北見バスケ部レギュラーに言われても複雑だが、まぁ、がんばれよ」
「おう、また明日な。」
・・こんなやり取りは高校生として普通だと思うか?
はっきり言おう、いたって普通だ、ありきたりだ。
強いて言えばクラスメイトが全国常連のバスケ部レギュラーというのは、正直ちょっと優越感みたいなものはある。が、それも客観的に見て非日常というレベルじゃないだろう。
自分が望むのは、もうちょっと平凡じゃない生活なんだ!
・・いきなりすまない。まずは自己紹介させてもらおう。
俺の名前は日高勇二。
「ひだかゆうじ」と読む。ふむ、ありきたりな名前だ。名前の方は結構気に入っているが、苗字は・・・はて、この場合恨むべきは親ではなく、誰だろうな?
とまぁ、この時点で気づいた人もいるだろうが、
俺はアニメが好きだ。
そして、ゲームはもっと好きだ。
いわゆるオタクというカテゴリに入ると自分でも思っている。
もっとも真のオタクを名乗るのはおこがましいだろうが、とりあえず部活よりゲームを優先している時点でまあまあだろう。
そう、俺はゲームをするために、一応所属している「弓道部」をサボり気味なのだ。一年の頃は物珍しさとかあって結構熱心に出ていたが、半年が過ぎ、一年が過ぎたぐらいからこう思うようになってきた。
(・・・ああ、結局は同じことを繰り返すだけか)
同じ弓道をやっている人には馬鹿にしていると言われるかも知れないが、俺はどうしてもそう言う印象が先立つようになった。・・なってしまった。
それに、一度しかない高校生活を勉強と部活だけで終わらせるのは、なんと言うかもったいないと感じるようになった。この点については、同意してくれるやつも多いと思う!
・・とはいえ、じゃあ、何をやるのかというとこれまた特に何もない。ゲームは好きだが、それで一生食っていける可能性がまず皆無なのはさすがにわかっている。オタクって言うのがレッテルを貼られるネタだって言うことも・・ああ、そういや松井にも、俺がゲーマーって言うのは話していないな。
松井か?松井って言うのは、さっき俺が話していたやつだ。
県立北見代(きたみだい)高校二年六組、松井直隆。
「まついなおたか」と読む。まず間違えられない読みだな。ついでに言えば俺のクラスメイトにして、県で一、二を争う強豪バスケ部レギュラーだ。小学校からバスケをやっていたらしいが、そうでもないと全国に何回も出ているバスケ部のレギュラーは務まらないのかもな。
俺が、松井みたいに実力があって部活が出来たら、それはそれで充実した高校生活を送れるのだろうなと、思うことはある。
正直、うらやましいと思う気持ちがないではない。
もちろん人一倍以上に努力したから、いや、今もしているからこその充実した生活なんだろうと、頭の中では理解しているつもりだ。
だが、自分では出来ると思えない。・・駄目だな。
自己紹介はこのくらいで良いだろう。
・・ああ、大事なことを言い忘れていた。・・というより言わないでおければと思ったが、そうもいかないだろう、・・ハァ。
・・・俺はゲームオタクであり、主観的には多くのオタクが同じだと思っているが、
俺は妄想が多い。
・・俗に言う「中二病」ってやつだな。というか、今の自己紹介もきっとその一部。普通のやつはこんな自己紹介なんてしないだろう、多分?
もちろん心の中でつぶやいているだけだが、時折声に出していることがあるようだ。たまに「ん?なんか言ったか?」と松井とかに聞かれることがあるからな。
オタクって言うのは文化だ。恥じることはないと思っているが、まぁ、自分から言うことでもないだろう?・・って、誰に言ってるんだろうな?
何はともあれ、松井も行ったし、やりたいゲームもあるから今日は帰りますかね。
・・・今日の帰りや明日、面白いことが起こるのを願って
― 翌日 ―
・・いつもどおり学校に来て授業を受けている。もうすぐ昼休みだ。
当たり前だが、俺の望む非日常は現れないらしい。ま、当然だよな。
・・と、そのときの俺は思っていた・・・
昼休みももうすぐ終わるので、俺は用を足し、トイレで手を洗っていた。
ふと鏡に映る自分を見て、こう思った。
(なんてつまらなさそうな顔だよ)とね。
「・・たまにでいいから、せめて、「魔法の授業」とかあったらなぁ・・」
ん?ちょっと口に出てたか?・・まぁ、周りに人はいないし、どうでもいい独り言さ。さって、いつもと変わらない授業でも受けに行くとしますか。
「・・・・・・・」
俺は自分の席に着くや、近くにまだいたクラスメイトにこう尋ねた。
「松井、次の授業って何だったっけ?」
「魔法学だな。今日は放出系か・・ちょっと苦手だな。」
・・俺はつい、ポカンとなってしまった。
こんな返しがくるとは・・こいつがこんなギャグを言うのは珍しい。しかもピンポイントだ。さっきの独り言をどこかで聞いていたのか?
「・・面白い冗談だな。何?つけてきてた?」
「? 今の言葉になにか冗談の要素があったか?」
「俺が放出系魔法苦手なのは前にも言っただろう?さらに言えば、俺は他人をつけまわす趣味などない。」
「・・・・・・?」
どういうことだろう?「魔法」と言う言葉に対する返しがない?
さらに何か聞こうとした矢先、チャイムが鳴る。
「ハイ、授業始めますよ~。ほら松井君、席について。」
「やば! は、はい!」
チャイムの音と同時に、教室に入ってきた教師。
担任の飛鳥井恵理先生だ。
「あすかいえり」と読む。ちょっとヒロインっぽい名前で嫌いじゃない。小柄で愛嬌のある容姿とわかりやすい授業で、生徒からの評判もいい。
・・本気で怒らせると結構怖いというのは、この学校の何人が知っているんだろうな?・・
何はともあれ、飛鳥井先生の担当教科は国語だ。「起立、礼、着席」の号令の後、俺は国語の教科書を机から出そうとする。が、
「では「魔法学」の授業を始めますね。」
「まずは教科書を・・そうですね では先程、運悪く注意されてしまった松井君に読んでもらいましょう。」
「え、ちょっ!俺ですか?」
「ハイ、二五ページからです。どうぞ。」
「クスクス」という笑いや「ご愁傷様」という慰めの言葉が教室中から飛ぶ。さもすれば単なる嫌味だが、この先生に関しては嫌味ったらしいところは全くなく、いつもの授業の風景と言ったところだ。
「はぁ・・えっと、〈魔法の放出について〉魔法の放出というのは、・・・」
・・だが、俺はそれどころではなかった。
(魔法学?・・先生も普通に言っていたが、本当に?)
それともクラス全員でのドッキリか?いや、自分だけにそうする理由もなければ意味も全くない。
それに集団で一人を騙すというか、嘘をつく際の独特の空気というか微妙な間みたいなものが、嘘そのものに気づけないとしても、なんとなくあるだろ?・・それが全くないんだよな。
ここにいるみんながそれを普通のこととして受け止めているように、俺には見える。・・全員がプロの役者とか「嘘発見器」の克服者なら話は別だが・・それならむしろ、全員からサインが欲しいな!
・・・と、我ながら動転しているな
・・よし、とりあえず、目立たないよう机の中をのぞいてみるか。うん、数学、世界史、英語、物理、魔法学っと。そうか、魔法はあっても物理学、物理法則もきちんとあるわけか・・
などと、心の中で一人突っ込みをしながらも(教科書くらいは出しとかないとまずいな)という、「よくわからないときにはとりあえず目立っちゃダメ」的思考が働く。「魔法学」と書かれた教科書・・らしきものを、机の上に出す。ちなみにノートはなかった。
・・といった動作を俺がやっている間、さほど時間は経っていないらしく、松井はまだ教科書を読んでいた。
(これは・・どういうことだ?)
・・もうごまかすのは辞めよう。現実感はないが、今この時点で少なくとも魔法の授業というのは存在しているのだ。
ひょっとしたら夢?
・・いや、夢でも、別に問題はないか?起きた後、「・・なんだ夢だったのか・・」っていうだけだ。何の損得もない。いつの間にこんな冷めた考えができるようになったんだろうな?
我ながら、思考がグルグルしているな・・・とにかく夢でも何でも、今この瞬間に魔法と言うものが存在し、そのための教科書もある!
(望んだ非日常! やってみたかった魔法をやれるチャンスだ!)
俺は魔法の教科書を、あえて意識して何気ないように ―こんな動作をしてるのは、動揺とはやる気持ちがごっちゃになった結果だ。判れ。― 開く。
確か二五ページだったな、松井が読んでいるのは。う~んと、今読んでるのはこの辺りか?
「すなわち、魔法の放出に当たっては、先に学んだ具現化以上にイメージが重要になります。その空間において具体的に」
・・・まずい
何がまずいかって、「先に学んだ」と言われても、自分的には何も学んでいないと言うのがまずい。・・「具現化」って何だ?
「はい、そこまで。次からは注意されないようにしましょう。」
「・・あい。」
「では、今日から魔法の放出、簡単に言えば魔法を好きなところに飛ばす方法について学びます。」
「自分の魔力の範囲で空間座標を指定して、そこまで魔法を及ばせる行為なのですが、初めてだと理解しにくいと思います。・・というか、普通は無理ですね、先生もそうでしたし。」
「とりあえず、実際にやってみますね。「魔法結界」を展開するので、ちょっと待っていてください。」
そういうと先生は目を閉じ、両手を何かを持つような感じで前に差し出した。言葉からすると魔法結界なるものを展開しているのだろうが、・・え、いきなり魔法発動?
「強度レベル3。・・結界展開。」
飛鳥井先生がそうつぶやいた瞬間、教室が一変した。
天井や床、壁、ガラス窓は、マス目が一定間隔に入った空間に変わり、広さも一回り広くなった。例えるなら、教室大の大きさのルービックキューブの中をくりぬいて、自分たちが入っている感じ。あ、机と椅子、教科書の類はそのままのようだ。
・・などと悠長に構えるのが精一杯で、内心はびっくりだ。周りを見渡しながら、口を開けてぽかんとしないようにするのが、やっとだ。
他の生徒がせいぜい、
「いつ見ても先生の結界は見事だよなぁ・・」
みたいな感想しかないんだから、一人だけオロオロしてはおかしいだろ?よし、とりあえず別のことを考えよう。・・ふむ、この魔法結界は見事なんだな。
「ではいきます。まずは魔法を具現化して、」
先生は右手を複雑に動かし、人差し指を立てると、そこから無色で球状のなにかが生じる。アニメ風に言えば気の塊だ。む、ここでの魔法は気功に近いのか?
「そのままの状態で移動したい空間をイメージします。今回はわかりやすいよう、教室の中央にしますね。・・そして十分に魔力がそこまで行き渡れば、」
出された球体が、教室中央までゆっくりと移動し、再びそこで静止した。
「おおーーー!」
「すげぇ、あんなことできるんだ!」
と言った声が、生徒たちから上がる。
・・が、俺は球が移動したことについては、正直さして何も感じなかった。
魔法なら飛ばして何ぼだろ?
・・まぁ、人間の指から気の塊っぽいのが出た衝撃から、抜け出せてない可能性もないとはいえないんだがな・・
「慣れればもっと遠くまで高速で飛ばせることも出来ますよ。もちろん個人差はありますが。では早速、誰かやってみたい人はいますか?」
一瞬の沈黙の後、何人かの手が挙がる。挙げているのは、大体いつもの、優等生と言うか、授業に協力的な生徒のようだ。その辺は他の授業と変わらないようだな。
ちなみに俺や松井もわかりそうな問題ならたまに手を挙げるので、まぁ、協力的な方か?・・だがさすがに、今回は挙げていない。・・・俺はこの通りだし、松井は苦手といっていたからな。
「では、誰にやってもらいましょうか?」
・・といった感じで、つつがなく魔法学の授業は進んでいった。当てられた何人かの生徒が「魔法の具現化」をやって、「放出」してみる。上手くいく者もいれば、そうでない者もいて、その度、先生から評価やアドバイスが入るといった具合だ。
・・だが、俺については、当てられないよう心の中で祈りながら、普通に授業を受けている振りをするので一杯一杯だった・・
魔法が存在すると言う困惑と、魔法が学べるワクワク感。でもやり方が全然わからないので、もし当てられたらどう凌ごうといったドキドキ感がごっちゃ混ぜ状態なのだ。・・なんとなくで良いからわかって欲しい。
こうして、長いような短いような ―俺にとっては最初の― 魔法学の授業が終了した。
「魔法結界、解除」
先生がこう告げるといつもの教室に戻る。号令をして先生が去り、休み時間に入る。
・・と、同時に緊張の糸が切れ、机に突っ伏してしまった・・
「ふわぁ~、やっと終わった。・・って、おいおい 大丈夫かよ?」
休み時間になるや、いつも通り俺のところに来た松井の言葉に、しばし答えられない。・・聞きたいことは山ほどある。とりあえず、
「・・・なんとか。なぁ、次の授業はなんだったっけ?」
・・また魔法関係の授業だったら、多分持たない・・・
「ん?次は数学だろ。」
「その数学って言うのはあれか?・・え~っと、何て言うか方程式とか使う普通の数学か?」
「・・普通の数学が何かは難しいところだが、方程式を使わない数学ってのは想像できん。なんで、その数学だと思うぞ。」
「・・ぁ、ああ、ごめん。今日はどこからだったっけ?」
少々怪訝な目でこっちを見た松井に、これ以上突っ込まれぬよう急いで数学の教科書とノートを出す。
松井は俺の態度にちょっと首をかしげ、
「・・・さっきから何か変だが、まあいいか。ほら、今日はここからだろ?」
松井が指し示したところは、俺もそう記憶しているところだった。
「・・ああ、そうだった。・・何か課題が出てたような気がしててあせったけど、何も出て無かったよな?」
「驚かせるな ・・出てなかっただろ?」
「・・だよな。悪い悪い。ほら、そろそろ時間だ。今度は当てられないようにしろよ?」
「お前が変なこと言うからだろ。今度なんかおごれよな。」
「覚えてたらな。ほら、行った行った。」
松井を席に追い返すと、黒板の横に貼ってある時間割表を見る。確かに、次は数学のようだ。
・・そしてその上のマスには普通に「魔法学」の文字。
見たところ週に3度、月曜の一時間目、水曜の5時間目、そして金曜の最後、6時間目。ちょうど、一週間の初めと中間、終わりにあるようだ。ついでに他の授業は、自分が記憶している通り。魔法に関係ありそうな名前に変わったりとかもしていないようだ。
そうこう考えているうちに始業を告げるチャイムが鳴り、―自分の記憶どおりの― 数学の先生が教室に入ってきた。
(・・他に変わっているところはないか、とりあえず様子を見るか)
数学の授業が滞りなく終わる。これで今日の授業は終わりだ。
ガラッ
扉を開ける音がし、先ほど自分にとって人生初の魔法を披露してくれた先生 -担任の飛鳥井先生だ― が入ってき、ちょっとドキッとする。だが、滞りなくホームルームは終了し、先生は教室を出た。
・・・・・・・・・・
放課後になり、クラスメイトが各々、教室から出て行く。
帰宅したり、部活動に行ったり、買い物など寄り道をする生徒もいるだろう。松井も軽く俺に声をかけるや、他のバスケ部員と一緒に部活に向かった。
・・・そして、俺はと言うと、・・・いわゆる放心状態だ。
確かに、魔法があったらいいとは思った。・・が、実際目の前でされると、言葉が出なくなる・・
(・・さっきの授業以外は、変わったように思えないんだよな・・)
ふと、世の中、街中とかで普通に魔法が使われているのか気になった。帰路に魔法を使わないと進めないところがあったりしたら、家に帰ることすら出来ない。
(・・まずは拠点の確認だな。)
俺は鞄を手に取ると、とりあえず家に戻ってみようと教室を出た。
-その帰路の途中、俺は、「彼」と出会う。ー
・・・ここから俺の人生、少なくとも高校生活くらいは、左右してしまうことになる「彼」に・・・
昇降口に向かう途中、壁に右手をつき、いかにも苦しそうに保健室に向かって歩いている男子生徒がいた。
名前は知らないが、多分同学年だろう。・・が、こうつぶやいているのを聞いてしまった。
「・・なに?この痛みというかだるさ?それにさっきの「魔法学」って・・・」
「! ちょっと!」
俺は思わず声をかけてしまった。ビックリしてこちらを見た男子生徒は、いかにも気弱な優等生と言った感じの男子だった。
「な、なに?」
「・・えっと、さっき、魔法学がどうのこうの言ってなかった?」
「・・ああ、えっと、何言ってるんだって思われるかもしれないけど・・」
男子生徒は、半ば諦めた物言いでこう続けた。
「魔法学の授業ってさっきまで無かったように思えるんだ。昼休みくらいまで・・」
「!!」(こいつには俺と同じ記憶がある?)
「ちょ、それって!?」
「・・ごめん、具合が悪いんだ。保健室に行かせてもらえないかな?・・」
返事をせず、また歩き始める彼。・・いや、返すのも辛いくらい具合が悪いのか。
「・・ごめん。保健室だな」
「な、何を!?」
有無を言わさず、左側から支えて保健室に行くのを手伝う。
「悪いけど、聞きたいことがあるから保健室まで同行するよ。あ、俺は二年六組の日高勇二」
「・・二年一組、叶野望(かのうのぞむ)。お願いするよ・・」
そうして俺は、叶野を保健室まで連れて行くことにした。
「それじゃあ、職員室にいるから。叶野君が目を覚ますか、何かあったら呼びにくるように」
「わかりました」
そう言い残すと、保険医の先生は保健室を出た。
生徒が支えられて保健室に来たものだから、何事かと驚いた先生。だが、当の叶野が、
「・・・たいしたことありません。少しだけ休ませてください。」
と言い張るものだから、ひとまずベッドを提供。横になってもらいしばらく様子を見ると、そのまま寝てしまった次第である。
どうしたものかと保険医の先生が困っていたところを、「俺がしばらく見ておくんで、とりあえず仕事しててください。」と半ば強引に伝え、今に至る。
もちろん、突然現れた魔法学の授業と言う事態について聞くためだ。
「しかし、叶野も魔法学が無かった記憶はあるようだが、原因とかわかっているわけではなさそうだし、」
俺は叶野の休んでいるベッドの横のパイプいすに腰掛けると、こうつぶやかずにはいられなかった。
「・・・さて。どうしたもんかね?」
「お困りでしたら、お手伝いしますよ?」
突然、声が聞こえた。
思わず声のした方を見、絶句する。
「・・・飛んでいる? よ、妖精・・?」
「はじめまして。ナビゲート役の妖精、「フォーチュン」と申します。」
・・・「魔法」の次は、「妖精」が現れた・・・
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