ホンとエイガの感傷日誌

御願崎冷夏

第1話 流浪の月


話題の小説家・凪良ゆうさんの

同名小説の映画をみた。

アマプラにて。


小説も読んでなかったし

なんの前知識もなしにみた。


とにかく、重い。暗い。

冒頭から、やな予感しまくる。


やだなー、落ち込みそう、

これ最後まで耐えられるかどうか

わかんないな、、と思ったけど、

音楽が重さをさらにリードしてて

怖いもの見たさみたいな好奇心が

ずるずる引きずられ続け

結局最後までもっていかれた。


ロリコンの男の少女誘拐めいた事件。

男は誘拐のつもりはないし、

少女は喜んでついていく。

子役の女の子が、ちと物語の色と

イメージ違った気がする。


存在に本気の華がある役者さんは

きっちりと影も演じ切ることができる。

松坂桃李さん、誰かわからないくらいの

暗すぎる演技ナイス。

広瀬すずさんも、DV彼氏に虐待される

不幸美人の気みたいなものをよく出せてて

若いけれど、凄い役者魂。


男と少女の間に

人が勝手に想像するドロドロなんてなくて

互いを想いあう純粋さだけが貫かれる。

そんなお話で、なかなか上等な作品でした。


なにより、原作者の凪良さんの小説を

読んでみたいと思った。

彼女はもともと、ボーイズラブを書き

売れていた作家さんだったらしい。


李監督の作品は、

劇場で3回はみた「フラガール」が大好きで、

「悪人」に期待したら、逆の意味で裏切られた。

この「流浪の月」は、「悪人」の重さに通じるかな。

いずれにしても素晴らしい監督さん。

現代邦画界の宝だと思う。






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