山猫は無罪

@gilun6pc

第1話

「チュー!」

森林地帯の中に響き渡るネズミの断末魔。

その悲鳴の主は今、まさにオオヤマネコの口にくわえられていた。

やがてネズミは息を引き取った。

ゴクン。

オオヤマネコはそのネズミの遺体を食った。

このオオヤマネコはこのようにすみかとしているこの森林の中でとれたものしか口にしなかった。

が・・・。

ガサッ。

すぐ傍らに茂っていた草むらが音ともに揺れ、中から猟銃を手にした人間が現れた。

「むむ、うちの羊の子を獲っていったのはお前だな!」

と、こういう疑いを掛けられることがあった。

チャキッ。

彼は携帯していた猟銃の銃口をオオヤマネコの方へと向けた。

ズドン!

一発撃った。

銃弾は命中したが運良く命取りにはならず、オオヤマネコは跳んで逃げた。

「待て!」

人間は追いかけてきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

山猫は無罪 @gilun6pc

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る