第2話 お願い
「お母様ー今日はお願いがあるんです」
「アヒちゃんのお願いならお母さんなんでも聞いちゃうよ!」
ふんふんと可愛く鼻息を鳴らしているこの羽の生えた天空族の女の人は僕のお母様である。
「ありがとー」
そのままお母様の胸元に飛び込み抱きつく。するとお母様はどうしたらいいのか分からず困惑し、手をあわあわとさせている。
女性嫌いで引きこもったはずの息子がいきなり抱きついてきてどうしていいのか分からないのだろう。
ちなみにこの世界では色々な種族がいるがヒューマン族からしか男は生まれず他の種族の女達は数少ない男を取り合うためかなりアグレッシブになっている。
そしてそんな世界では息子と倅を作る母親も珍しくはないため、この母親は僕のことを異性として見ているだろう。
「前に言ってたお見合いの話あるじゃないですか、僕あれ受けたいなーって」
「んー流石にそれはダメかなー、ごめんねアヒちゃん」
「分かるよお母様の言いたいこと、でも僕変わったんだ」
体を擦り付ける、前世でいうと可愛い女の子が体を密着させながらお願いをしている状態だ。思考力だだ下がりまともな判断下さる訳なし。
「おねがい」
上目遣いでトドメや!
「んーーーー分かった分かった、でも無理そうなら速攻やめさせるからね」
「やったーお母様大好きー」
ちょろいぜお母様、僕がこのお願いをしたのには理由がある。この多種族異世界に来たからには色んな女の子とイチャイチャしたい!それに僕を求めている子たちもいるはずだし。
後ろを見るとホッと一息ついているメイドがいた。よし、とりあえず部屋に戻るか。
「メイドさん、僕お見合い上手くできると思う?」
「アヒレ様の魅力なら問題ないかと」
「んーそうかなー」
「そうです、それよりこれは何なんですか...?」
僕は今メイドの太ももに頭を預けて寝転がっている状態、つまり膝枕だ。
「癒しを求めて休憩中ー」
上を見れば大きな膨らみが2つ目の前にある、そんなたわわに手が吸い寄せられ指でぽよんぽよんとつつく。
「癒し...そんなもの触っていて楽しいですか?」
胸をつつかれぷるんぷるんと揺らしながらそんなことを聞いてくる。、
「ふわふわもちもちで触ってて楽しいよ」
「そ、そうですか、私のでよければいくらでもどうぞ」
こんなのことでもメイドが喜んでいるのが分かる。この世界の女、なんでも喜ぶんじゃないかと思えるほどのチョロさだ。この調子ならお見合いも上手くいくだろう。
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