第6話 栄光への道 The Road to Glory

 ――翌日


あつしさん、昨日は交渉お疲れ様でした!」

美沙稀みさきとの未来がかかってるからな、何とか頑張ってみたよ」

「嬉しい……」


 俺に抱きついてくる美沙稀。

 首元への呼吸が暑苦しくて、正直うっとうしい。

 が、優しく抱き締め返してやった。株の売却までの我慢だ。


「幹事の証券会社には、入金したので購入と売却をお願いしますって連絡しておいた!」

「おぉ! じゃあ、美沙稀との新居は目の前だな!」

「うん!」


 美沙稀は、とても嬉しそうだ。

 お前は本当にイイ女だよ。最高の馬鹿女だ。

 いつも空腹だった俺の欲望という名の胃袋を満たせるのは、お前だけだ。全部俺に貢がせてやるからな? 嬉しいだろ? あぁ、俺ももうすぐ詐欺から足を洗って億万長者だ……。



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