(三)-11
次の瞬間、男がつぐみの手を払いのけた。
つぐみは後ろに吹き飛ばされて尻餅をつくように床に倒れ込んだ。しかもそれと同時に男が持っていた包丁がつぐみの目の前の空を切った。幸いつぐみには当たらなかったが、包丁の先端に付いていた赤い液体がつぐみの顔にかかった。
このとき、ユーコはアンナとは別の方向の壁際へと逃げて、冷静に事態を観察していた。
マキも体が動かず、立ち尽くしたまま何もできなかった。
アンナは腹を押さえながら壁にもたれかかりつつ、床に崩れ落ちた。
(続く)
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