(二)-12

「さあ、疲れているでしょうけど、撤収よ。反省会、するからね」

 三人の感想は置いておいて、つぐみは三人に帰り支度を促した。

「ええー、もうすこし休ませてよ」

 アンナが言う。マキはそれを見てほほえんでいる。マキはこの二人と比べたら体力のある方だった。

「何言っているの、アンナ。あんた今日、『初恋チョコレート』で二回もでしょう」

「げっ! バレてた」

 アンナはそう言って驚いた。

 マキもそのことに気づいていたが、それは黙っていた。といより、気づいてはいたものの、そんなことはすっかり忘れてしまっていた。


(続く)

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