(二)-9
つぐみの声だった。マネージャーが追いかけてきて、自分を背後から抱きしめてきた。
「せっかくスッパ抜きの件もほとぼりが冷めたっていうのに。活動再開してすでに二回目のライブだし、大丈夫だと思ったんだけどな。私が甘かったよ」
「つぐみさんのせいじゃありません。そういうことをする方が悪いんです。ありがとうございます」
マネージャーの穏やかで静かな声を聞き、マキの心臓の鼓動は沈静化していった。
そう、悪いのは全て、そういうことをする方だ。気にしないようにしなくっちゃ。マキはそう考えて「ごめんなさい」ともう一度言うと、つぐみと一緒に楽屋に戻った。
(続く)
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