第41話 学生寮時代の蛇足

 以下、補足ではなく蛇足になります。


 高校卒業後に上京し、その一年目でのことですから、わたしは当時18から19歳でした。

 タバコをたまに吸ってましたが、それは何も言われません(未成年でもふつうにタバコが買えました)

 ただ、寮の規則でお酒だけはアウトでした。

 酔っ払った大学生が追い出されたということもありました。


 お酒に関しては厳しかった。

 でも、そこはボンクラな若造ですからこっそり呑むこともありました。

 

 近くにジャズバーがあって、そこで呑んだ記憶がありますが、門限もあるし寮をこっそり抜け出して行ったんだっけな?


 夜10時が消灯時間でして、そのあとみんなでこそっとお酒を呑もうという話になったときのことです。

 ひとりボケをかました同級生がいまして、わたしはブランデー買ってきてと言ってお金渡したんですけど、夜までその同級生が自分の部屋に保管してるもんだと思ってました。


 すると数時間後、寮長はものすごい剣幕で怒ってました。

 全員、廊下に出てこいと。


 何事!? と思いました。


 ブランデーを買いに行ってもらった同級生がですね、何を思ったのかそのボトルを共同の冷蔵庫に入れてやがったため、寮長に発見されてしまってたんですね……。

 わたし、びっくりしましたよ。なんでそんなもん、冷蔵庫に入れる必要が……。

 まだ未成年だし、お酒の知識がなかった?


 寮長は言いました。

「冷蔵庫に酒入れてたやつ、名乗り出ろ!」

 けど、わざわざ名乗り出ませんよ。下手したら追い出されます。

 結局、そのブランデーは寮長のものになってしまったということです。まぁ寮長も大変だし日頃の感謝の意味で美味しく呑んでくれたら良いかなと。VSOPの安酒だったと思いますけど。


 でも、寮長が居ない日というのがありまして、やはりそういう日の夜は酒盛りになりました。宴会です。

 あんまり騒ぐと、別の大学の学生が怒鳴り込んできたなんてこともあったので、程々に。

 色んな学校の学生が混合になった学生寮でした。


 共同の冷蔵庫の冷凍室の中に缶コーラ入れてたアホもいまして、コーラが派手に破裂した状態で凍ってたことがありました。

 その犯人は結局わかりませんでしたが。

 寮長も日々そんなボンクラに振り回され大変だったことでしょう……。


 毎日が修学旅行みたいなもんですから、学業や創作活動に専念するのも難しかった。

 そんな誘惑を跳ね除け、アニメーターになりたくて自室にこもってひたすら動画描いてた同級生は、Wikipediaに名前があるくらいのアニメーターになりましたし、もう当時、商業誌にエロマンガ描いてた同級生もいました。


 わたしはやっぱりつい遊んでしまうたちで、ようやくマンガを持ち込みしたのが24歳という遅さでした。

 学校卒業後直ぐ、ゲーム会社に就職してしまったというのもありますが。

 遊んでしまうわたしでしたが「皆んなで同人誌つくるぞー!」と声かけて2冊くらいは作ったりもしたかな。

 小説書いてるのもいたりと多様です。その挿絵を担当するのもなんぼでもいます。結構な人数の同人誌になりまして、100ページ近くにも及ぶという狂ったコピー誌になったりして、業務用のホッチキスでも閉じるのにも難があったりでした。

 スーパーの10円コピー機を使いましたが、万越えたり大変でした。

 100ページというと一見大した頁数でもないと思われるかもしれませんが、実際作ってみたらいかに狂ってるのかわかるかと思います。そんなのコミケにすらほぼないんじゃないかと思います。


 当時もう、アニメスタジオでバイトしたりもしました(とんでもなく緊張しました)アニメーターになる気はありませんでしたが、良い社会勉強にはなりました。かと言ってマンガ家になろうって気もそんなになく、将来については危機感も感じてましたが、楽観的に考えてたような気もします。


 メンタルヘルスと関係ない話でごめんなさい。

 たまには良いですよね?

 自閉症の同級生は鉄道マニアでしたので、鉄道会社に就活してました。ゲーム好きが高じて家電量販店に就職した同級生もいました。色々です。

 わたしは、ゲーム会社に就職してみて、その後退職しマンガ家さんのアシスタントから始めたのは、発達障がいのかたと同じような感じで、共同作業というものにどうも向かねえなと思ったのも大きいです。

 

 でも同人誌だとかは楽しいですね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る