第33話 ジャイアンの場合(前半)
で、残る剛田武ことジャイアンになります。
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ジャイアンはちょっとわたしに似てるんじゃないかと思ってます。
運動しか取り柄がない子ですよね。わたしも子どもの頃はそうでした。
でも身体能力的には体操を習ってた小学生の頃のわたしよりジャイアンのほうが高いです。ジャイアンは小学生ながら腕立て伏せ100回できます。
わたしは中学に上がる頃でないとそこまで出来なかったと思います。しかもわたしの場合は痩せてました。
ジャイアンはあのふっくらした体型で100回するのです。体操とか習ってるわけじゃないのにです。
ちなみにわたし、中学の体力測定で懸垂の回数が学年1位でした(そこしか取り柄ナシ)
ひとクラス40人ほどで10クラスまであるので、男子約200人ですね。
ジャイアン、小学生にしてそれを上回るんです! バク転やバク宙をしてる描写はないんですが、そういうのもぜんぜん余裕でしょう。
ジャイアンの意外な趣味としてたまに描かれる、実は乙女な趣味があるという点も親近感があります。
実はおママゴトを密かに好んでいたというエピソードがありました。
そんな感じの少女趣味がちょいちょいあるのです。この粗暴な少年には。
ジャイアンの持ち曲ですが、タイトルが確か『乙女の愛の夢』でしたっけ?
乙女の気持ちを歌ってるのでしょうか。シャンソンなの? 将来はドラァッグクイーン?
あと、手料理なんかの趣味もあります。
それ描かれたの昭和の時代だから、その点でもジャイアンは早いですね。
70年代、男も派手に化粧するグラムロックも出てきてましたので、男もなよなよしても良いみたいな流れに乗っかったのかも?
不良少年に実は乙女な一面があるというギャップのはしりはジャイアン? ジャイアンの場合、ギャップというよりギャグですが。
怖い人という印象しかなかったけど、話してみたら実は優しい人だとわかったことでその後の好感度がぐっと上がるような心理をゲイン・ロス効果というらしく60年代からありましたので、もう神話や古典にもありそうですね。
(誤用の可能性があるので気になったかたはちゃんと調べてみてください)
ジャイアンが発達障害なのではないかとも思う点に、まず空気が読めないというところがあります。
いや、のび太より読めてるかも? のび太のほうがデリカシーがない場合もあります。
自分の歌を皆んなは嫌がってるというのがわかってないです。音痴だという自覚もない。
また、手料理にしても、暴力的にまずいものを振る舞うとか、そこも空気読めてないですよね。
ちょっとそこで、気になったのはその手料理に使ってる食材なのですが、何故かセミの抜け殻を使ってました。
セミの抜け殻ですよ?
それ人が口にするようなものではないじゃないですか。
戦時中や戦後にセミを食べてたという話を聞いたことがありますので、藤子・F先生的にはそのことが頭にあったのかもしれませんが。
それにしても、そういうびっくりしてしまうようなことをするのも発達障害っぽい気もします。
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