第11話 ミーナ
セーナ:
【行きましょう!!海賊討伐】
レイン:
【落ち着けって、ゼストと合流だ。なぁ、俺の馬、眠りそうじゃないか?】
セーナ:
【………そうですね、不本意ですが。私の馬も休ませないとならないですよね。お腹いっぱいで眠たそう。先にゼストの行ってる宿屋行きますか?】
※ヒヒーン、ムニャムニャ…🐎※
港町ベル。この町は海という天然の要害で守られているが、やっかいなことに海賊という人間同士の争いに巻き込まれているようだ。
共通の敵として認識出来れば、大きな戦力になるのだが、そうもいかないようだがエネミーだけでもやっかいなのに人間同士争うとは…
セーナの早る気持ちも解るが、ゼストの力も必要になるだろう。情報によれば海賊は手強いと噂だ。
レイン:
【遅くなった…この町は広いな。あいつ、さすがに宿屋に着いてるよな?なぁ、俺達も宿屋で何か食べないか?】
セーナ:
【賛成です!!食べましょう。ゼスト抜きにして】
レイン:
【そうだな。あいつは先にたらふく食ったもんな】
宿屋に着いた2人は、先程の町の商人とゼストを見つけた。ただ雰囲気が気になる…
レイン:
【ゼスト、腹いっぱいって…そんな感じじゃないな…どうした?食えなかったのか?】
ゼスト:
【すまん、レイン、セーナ。どじった…】
セーナ:
【どうせ食べ過ぎてお腹でも壊した…とはならなそうですね…これはちょっとヤバいかも…】
レインとセーナの背後にただならぬ気配が。
レイン:
【こういうことか…まいったな】
セーナ:
【レインさん…困りましたね…】
海賊A:
【動くな、身につけているもの全て出せ!!】
海賊B:
【姉さんには逆らわないほうがいいぞ】
レインもセーナも動けない。ゼストも拘束されているようだ。これは確かに強い。身にまとうオーラが違う。
レイン:
【解ったよ、これで全部だ。セーナも服以外出してくれ】
セーナ:
【くっ…この人、私より可愛い…】
海賊B:
【姉さんだぞ。当たり前だろ!!強くて可愛くて、俺達のみんなの憧れミーナ様だ!!痛っ!!】
海賊ミーナ:
【煩い!!おしゃべり多いぞ。姉さんって勝手に言ってるだけだろ!!お前達が!!ミーナでいいんだよ。海賊なんだ。私は別にリーダーじゃない】
海賊B:
【そんなミーナ様も素敵です!!おい、お前達、この宿屋はほぼ海賊で支配されている。抵抗はするな】
セーナ:
【名前まで似てる…ムカつく!!】
町の商人:
【これ、女!!ミーナ様になんてことを。ところで例のものは?】
海賊ミーナ:
【それなんだけどな、お前、たいした収益ないぞ。その女くらいだな。回復系の使い手、そうだろ!!こちらに渡して貰おう!かなり可愛い顔してるし、使えそうだ】
セーナ:
【誰が海賊なんかに!!】
ゼスト:
【セーナに手を出すな!!】
海賊ミーナ:
【ゼストって言ったな。私に手を出してきたお前がそんなこと言える立場か?】
セーナ:
【…ゼスト、テメー面倒ばかり起こしやがって!!】
レイン:
【この女性に手を出したのか?】
ゼスト:
【ち、違うんだ!!ちょいと飲みに誘って…ごめん】
ゼストってやつは…強いけど使えない。
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