エレメントディザイアー

ラグランジュ

第1話 ロングコートの男

 混沌とした世界で必死に生きていく人間達。中にはエネミーとの同盟で同じ人間を襲って生き残ろうとする鬼畜も。


 ほとんどの町は全体を石の壁で覆い、襲撃に備えることで何とか耐えている。


 ここは小さな村。防御壁もない、いつ襲われてもおかしくない。老人、子供が多く襲われたらここは簡単に壊滅する。


 既に2000程度のエネミーが進軍してきて震え上がる村の人達は集会所に集まった。


 対策を練るが、とても対抗出来る力はない。周辺の村に援軍を依頼する狼煙をあげているが、どの村からも援軍の気配は無し。


ロングコートの男:

【あの、もしよろしかったら食料を少し、いや🍞をほんの少しでもいただければ】


村の老人:

【あんた、そんなこと言ってる場合じゃ…🍞なら後で好きなだけ食べれば良い。凌げればの話だがね】


ロングコートの男:

【ありがとうございます。では後ほど…】


村の老人:

【ちょっと危険じゃ、戻れ!!この場に…】


村の子供:

【あの人大丈夫かな?】



≪≪≪≪≪≪≪≪  数分後  ≫≫≫≫≫≫≫≫



ロングコートの男:

【落ち着いたので、🍞を少しいただければ】


村の老人:

【落ち着いたって何がじゃ?そこら中にエネミー、おや?エネミーは?】


 周辺にはエネミーはいない。さっきの気配はなんだ?勘違いとは思えないが。


村の監視塔の若者:

【向こうに撤退していくエネミーの姿が、数百程度と思われます】


ロングコートの男:

【すみません、少し逃してしまいました】


村の老人:

【お主!!嘘じゃ。あの数のエネミーを…その眼を見れば…本当に倒したのか?】


ロングコートの男:

【はい…🍞を少し…もう限界で】


 村の老人の指示で🍞とコーヒー☕、それにサラダも。ロングコートの男はガツガツと食べた。その食べ方に村の老人の指示で肉料理🍖も。


ロングコートの男:

【ふー、何と言う美味しさ!!これほどの料理が他にあるだろうか?素晴らしい!!美味すぎる】


村の老人:

【お主、さっきエネミーを、どうやって?】


ロングコートの男:

【ご挨拶遅れました。私はピモと申します。ある物の使い手で、というよりもこちらです】


 ロングコートの男→ピモは懐から小さな剣を見せて、サバイバルナイフよりは大きく、普通の剣よりは小さく、ただ青白く輝いている。


村の老人:

【これで、倒したのか?こんな小さな剣で】


ピモ

【はい。本当にご馳走様でした。この村の貴方がたは恩人です】


村の老人:

【儂らこそお主…いや、ピモ、感謝する。あの数をどうやってと信じがたいがの〜】


※ダダダ…バタン!!ガタン※


村の老人:

【何じゃ、騒がしいの〜お客様が見えてるのに】


村の監視塔の若者:

【さ、さ、さ、エ、エ、エ、あっ!!】


村の老人:

【何じゃ、落ち着きなさい】


村の監視塔の若者:

【そ、そ、その男…エ、エ、エネミーを…】


ピモ:

【お邪魔しております。ピモと申します】


村の監視塔の若者:

【ピモ?とても強そうには思えない名前…あっ、すみません失礼いたしました】


村の老人:

【こりゃ、失礼じゃろ。お前は監視塔に戻れ!!】










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