第18話 スタンピード終わり
ダンジョンはオークがザコのCランクダンジョンだった。
「
「
「はい、サマンサ先生」
「無敵ですね」
「ええ、遠距離攻撃でもない限り無敵です」
「
「はい」
まあ簡単に分かるよな。
魔力を感知したら、もろわかりだ。
「ええと人外の魔力ですね。これを個人でやるとすれば大変です。
「まあ、そんな感じですかね」
「
まあね。
根っこは魔力操作で同じ技術だから。
サマンサ先生の推論は概ね当たっている。
「関係はあるのかも知れません」
もう階層は10を超えた。
そろそろ終わりかな。
ひと際大きなボス部屋の扉に入る。
入った途端、
先制攻撃に限る。
相手に攻撃させてから反撃などあり得ない。
ボス部屋の次の部屋に入ると、宝玉が宙に浮いていた。
「ダンジョンコアを初めて見ましたが、凄い魔力濃度です。ただ
「では取ります」
俺はダンジョンコアをもぎ取った。
ファントムに渡すと、ファントムは何も言わずに収納魔法で収納した。
「ライド君は収納魔法も使えるのですか?」
あー、姿を隠している従者がいるんだよとは言いたくない。
ええと、同誤魔化そう。
「魔道具ですよ」
「あとで見せて下さい」
「大事な物なので見せられません」
「そうですよね。国宝クラスですから」
冷や汗が出そうだ。
嘘もほどほどにしよう。
ポータルは機能を停止しているので、歩いてダンジョンの外に出る。
倒したオークの数は2万を超えたらしい。
毎日1匹ずつ売って、54年分。
54年間、働かないで金貨1枚が毎日手に入る。
お金だいしゅきが加速して笑いが止まらない。
ダンジョンコアの寄付ぐらいもう些事に思える。
王都に着くとプリンクは生きていた。
だがモンスタートレインをした罰で謹慎を食らってた。
くふふ、ざまぁ。
死んでたらもっと良かったのに。
目下の心配は収納魔道具。
嘘を本当にしないといけない。
助けて、バッタえもん。
困った時のバッタ屋。
「偽物でも何でも良いから、収納魔道具が欲しい」
「ないと言いたいが、ある。誰も使えない奴がな。吸い取られる魔力が膨大過ぎて、使おうとすればもれなく死ぬ。犯罪者で確かめたらしい」
使ったら死ぬシリーズ万歳。
値札を見ると大銀貨1枚の優しい値段。
「やった! 買う!」
「お前なら使えるかもな。死んでも文句を言うなよ」
「言わないさ」
収納魔道具を手に入れたぞ。
起動すると魔力は吸われたが、
余裕だな。
さっそくサマンサ先生に見せに行く。
「先生、見せられないって言ってましたが、収納魔道具です。ただし使うと死にますよ」
「それは物騒ですね。ライド君なら使えるんでしょう?」
「はい」
使っている所を見せた。
「凄い勢いで魔力が吸われていますね。もしかして
「はい」
「欠陥魔道具ですね。魔力を使い放題なら、私にもこの魔道具は作れます」
「えっ、使ったら死ぬシリーズをつくれるのですか?」
「ええ、魔道具は如何に魔力効率を良くするかが腕の見せ所です。でないと魔石に魔力を溜めておいての運用などできません。この魔道具は何というか素人が遊びで作ったとしか思えません」
「じゃあ、今度必要な魔道具があったら作ってくれますか?」
「ええ、ダンジョンコアを寄付してもらってますからね。これぐらいお安い御用です」
バッタ屋はたまに覗くぐらいで良いな。
俺が思いつかないような魔道具を生みだしてくれるかも知れないからな。
とりあえず、サマンサ先生に作ってもらいたいのは。
「では、魔力関係なしの
「作っておきます」
「やった!」
この三つがあれば、遠距離攻撃は問題ないだろう。
後は近距離だな。
でも、全体的に強化ははかっていきたい。
回復の魔道具はあるが別の手段もな。
弓矢対策もあったら良いな。
現在、持っている魔道具は、スタンガン、回復と身体強化と解毒の複合、結界、収納だな。
これに、石弾、火球、水球が加わる。
やっぱり、フライングソードが欲しいな。
サマンサ先生にも無理だろうな。
使用魔力の多い少ないで解決できるとは思えない。
持っている魔道具を技で再現したい。
特に解毒と回復と結界の技は欲しい。
欲を言えば身体強化もだ。
今後の課題だな。
技を整理する。
表に出せるのは。
だな。
表に出せないのは。
あと、雑草を薬草にする技。
だな。
雑草を薬草にする技は何か名前を付けたい。
後で考えよう。
小技でも良いから、技のストックを増やしたい。
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