俺が告白したのは俺!?〜待て待て薔薇色の人生が〜
@powerpower
第1話 『今日で勝ち組ってわけよ!!』
俺の名は工藤しゅん…高一だ!
彼女いない歴=年齢…だったが俺は!!ついにあのプランAをついに!!実行しようとしていた。
「どうしたんだよ?しゅん?早く学食行こうぜ?」
こいつは友人の望月…下の名前は………まあ、人には分からないことが沢山ある…
「なんか、わからないけど、俺今すごく傷ついたぞ?」
そんな望月の発言を無視して俺は彼にプランAの詳細を語った。
「は!?こ…告白!?しゅんが!?」
俺はどんなイメージを持たれていたんだ…
「?…そんな驚くことか?」
「だってよ…よく彼女もちの運動部を妬んでたじゃん…で、そのあと『まあ、俺は彼女いらないからいいけど!!』って必ず言うじゃん」
「そんな過去もあったな、懐かしい…」
「おい、昨日の話だぞ…」
「……………まあ!!そんな人生はダメだと思ったんだよ!一度きりの人生!彼女を作らなきゃなって!!」
望月は少し呆れているように見えたが…まあ、気のせいだろう。
「で?どの子を狙うんだ?」
「あの子さ!」
俺はそう言って教室の教卓に集まっている、陽の軍団の真ん中にいる女子を指差した。
「!?…お…お前!!」
「なんだ〜??何か気になることが…」
「ありまくりだ!!バカやろー!!」
「へ?なんで!?」
「なんでって、お前…あの里峰すずかを狙ってんだぞ!!」
望月はめちゃくちゃ小声で俺に言ってきた。聞かれたらまずい…そう…里峰すずかとはそういう人間なのだ。
里峰すずか…
黒髪のボブでリボンをつけている学年一…いや学校一と言っても過言ではない!運動もできてそして頭も良い!しかも金持ち…何ということだ!!俺の正反対じゃないか!!
だが、それゆえの宿命なのかは知らんが里峰すずかはとても毒舌なのである…告白してきた先輩を振った後、先輩は一週間不登校になったほどだ。全く何を言われたんだか…それゆえに誰からも好かれているかと聞かれたら……まあ…………お察しください…
ん?望月はぶるぶると震えていた…
「おい、しゅん!今からでも遅くはない!やめとけよ!俺、お前が不登校になったら…」
「望月…!!」
「誰から宿題を見せてもらえばいいんだー!!」
「あーうん、絶対告る、そして休む」
「じょ…冗談だぜ?しゅん…」
「どうだかな…」
「でも、心配してんのは本当だぜ?わざわざ里峰よりその隣りの華園さんの方が…」
そう言って望月は華園さんを指差した。
「安心しろ望月!最近俺は授業中に目が合うから!必ず成功する!!」
望月はこの世の終わりを見たような顔をして俺を憐れんだ…
「可哀想に…妬みすぎて、ついにそんなことだけで自分が好かれてると錯覚するくらいにまで麻痺していたとは…」
「放課後に手紙で校舎裏に呼び出してあるから…もう後には引けないのさ!!」
「そうか…明日しゅんが来たなら学食…奢ってやるよ」
「おお!約束だ!かんな!!破ったら許さない!かんな!橋も…」
「あっ!ちなみにしゅん…プランBってのは?」
「ふっ…元々Aしかない…」
「あっ……そう……」
キーンコーンカーンコーン
学校が終わりいよいよ放課後を知らせるチャイムが…いや!俺を祝福する鐘の音が!!校内に響いていた…
「落ち着け…落ち着くんだ…俺!!」
いざとなると緊張してきちまうぜ!!俺は自分の呼吸を整えていた…俺が里峰すずかに告る理由はただ一つ…そう!他の人からの憐れみをもらうため!!
正直、顔はタイプだがあの性格がな……
俺は毒舌で振られてその後、俺を哀れだと思ってくれた華園さんが俺を看病して、俺を好きになっちゃう大作戦!!
ナイチンゲール大作戦!!ってわけさ……ん?俺は胸ポケットから手紙を取り出した…これは!!呼び出すための手紙!!あれ?……いれるの忘れちゃった!?ヤバすぎ!!アホすぎ!!
しかし!!なんと里峰すずかは校舎裏に現れたのだ!!なんでだ??まあ、いいや!!なんでもいい!
「あなたが私を呼んだの?」
「う…うん!!」
呼び出した人ごめんなさい…
「話って?」
「俺と!……付き合ってください!!」
い…言ってしまったー!!しゅん選手〜言ってしまった!!
「いいよ」
「え?」
あれ?おかしいな…そういえば!耳掃除を最近してなかったな…うん!きっとそうだ!掃除しに帰ろ…
「これからよろしくね、しゅん!!」
「お…俺の名前!!知ってくれてたー!!それは感激!!」
「全く変わらないわね…」
!!!どういうことだ?まさか!!俺と里峰すずかは昔どこかで!?!
「私はあなたの来世なの!!」
ん????え????本当にどういうことだ???予想の斜め上ってもんじゃない…単純に意味がわからん…これは耳掃除をする必要が本当にあるようだ。
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