第41話 3rdダンジョン XIII
「ど、ど、ど、どうしましょぉぉぉ~~~!?」
「大丈夫です。なんとかしますんで」
さっきの試練の間の一件で。
僕は自分に少し自信をつけていた。
目の前にホルダーを展開させると。
その中から1個のジェムを取り出す。
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【エメラルド・ドロップ】
癒しのオーラが込められているドロップ。
最大HPの64%分を回復させる。
[レアリティ] ★
[種類]
[タイプ] 即効
[重量] 1
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べつに体に傷を負ってるわけじゃない。
手持ちのジェムがこれしかなかったからで。
当然、使うのはジェムじゃなくて、リライト能力だ。
「我が手に託されしは叡智の神儀。
キィン!
手にした『エメラルド・ドロップ』のジェムが『
さっそくそれを使うことに。
:なにやってんの?w
:ゴミからゴミへ書き換えww
:今更マッピングとか意味なくね?
:てか音www
:大きくなってるぅぅぅ
:逃げてえええ~~~
:悠長に留まってる場合かよw
:事故配信来るぞーーー!!
ゴオオオオオオッ!!!
さっきよりも音が大きくなってる。
近いところまで迫ってるのかもしれない。
「ぁぅぅっ~~どうすればぁ・・・ひぃぃっ!?」
ワデアさんは両手で耳を塞いでその場にしゃがみ込む。
安心させるためにも早くしないと。
(えっと、ここがこうで。こっちはこう動かせば・・・)
うん。
この造りなら脅威を回避つつ、青魔法陣のフロアへ簡単にたどり着けそう。
両手を前に突き出して。
ボディコンソールに表示された全体図を記憶する。
ここからは未知の領域だ。
けど。
(リライトには不可能はないはず)
さっきと同じように。
全神経を両手に集中させていく。
ダンジョンの構造を書き換えて洪水の流れを変える。
それが今、僕がやろうとしてることだった。
ギギギギィィーン!!
神々しい光とともに。
通路全体が輝きを帯びはじめたかと思えば。
「えっ?」
ワデアさんもその変化に気づいたみたい。
まっすぐに続いてる通路が右にぐにゃりと曲がり。
天井が伸び縮みし、左からは新しい道が出現したりして。
瞬く間にダンジョンの構造が書き換わる。
(なんとかなったのかな?)
一新されたマップがボディコンソールに浮かび上がった次の瞬間。
グガドオオォォォォ~~~ンッ!!!
袋小路にぶち当たった大洪水が爆裂する音がダンジョンに響き渡った。
そのあと。
目をぱちくりとさせるワデアさんに詳しく経緯を説明して。
「え、え、えっ!?」
:ダンジョンの構造を書き換えるとかwwイカつww
:すげぇww
:これがエデンか(小並感)
:神視点持ってるやん
:チート主人公かよww
:エグすぎてちょっと震えてるんだが
:発想が異次元すぎるんよ
:冷静に考えてヤバいなw
結果的に。
ちょっとした小休憩になってよかったのかも。
まあ、余計まわりを混乱させちゃったみたいだけど。
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