第8話 終焉

?「くそっ、あいつがやられるなんて想定外だ」


俺は拉致していた子供がいるところへ向かって走って行った。


?「とにかくここから急いで逃げなくては」


本当に急ぐべきなら拉致したやつらをほっといておくのが一番いい。そんな時間をかけて捕まってしまっては元も子もない。


証拠をそこらかしこに出さないようにするために金など貴重品も全てそこに置いてきてしまった。一番まずいのはそこに俺の物だとバレる妻のペンダントを置いたままにしてしまったからだ。


?「あんなババアとなんで結婚なんかしちまったんだ」


そして俺は目的地である洞窟に着いた。


?「急がないと」


そうポツリと言葉を漏らして早速準備に取り掛かろうとした。


すると


??「おやおや、随分と早く見つけれてたんですね」


近くで男が座っていた。暗くて顔がよく見えないが俺の協力者ではなさそうだ。


?「てめえは誰だ?」


男はこちらなら向かって歩いてきた。特に顔は隠していいなかったために月明かりで顔がはっきりと見えた。


その時に俺は驚愕してしまった。


?「ま、まおうだと?」


目の前には死んだと言われていた魔王が居た。


魔「ふふ、どうしたんだい?早く子供たちを助けにいこうじゃないか。なあアサハカ君」


ア「くっ」


俺は魔王を睨み魔王は俺を笑いながら見ていた。



ーーーーーーーーーー



アサハカがやってきた。ギリギリセーフ。危ない危ないあとちょっとこの洞窟を探すのが遅れていたらださい演出になるところだった。


私がどうやってこの洞窟を見つけたのかと言うと街で飛んだ後にアサハカの向かった報告へ先に飛んで人がいそうなところを匂いで探して行った。


あんまり濃くはないが見つかってよかった。


ア「まさか俺の名前がバレているとはな」


魔「まあそれがどうしたって言うんだどうでもいいことだろ?」


ア「まあな。で聞いておきたいんだがお前さんは俺を殺しにきたのか?」


そんなふうに問いかけられた。


魔「いや別に」


ア「そうなのか、じゃあ悪いが急いでいるからどいて...」


魔「どんなふうにいたぶろうか迷っていた」


ア「やっぱり敵か」


魔「そりゃそうであろう。なんで拉致なんかする奴の味方にならなくちゃいかんのだ」


ア「魔王なんて勝てるわけない...降参だ」


魔「おや随分とあっさりだな」


ア「悪いことをした。だからちゃんと罪を償なスキル発動!火腕、燃やせ周りの景色をも」


アサハカは私の顔面の前で燃え広がっている手で殴ろうとしてきた。


しかし


ア「死ねっぶへっっっ」


私が足蹴りして吹っ飛ばした。


飛んだアサハカは壁にぶつかった。


ア「うっ今のが決まら ぐふっ」


私はアサハカの顔を手で握り潰していた。


魔「このまま顔だけ肉片になって顔なし死体っていうのもいいな。もしくは体を何個にも分けて微妙に息があるバラバラ死体?」


アサハカの目が本気で怖がっているように見えた。


ア「やめ..て...くれ」


アサハカの手が私の手を握って離そうとしていた。


その時に私は指を見た。


魔「あれ、結婚してんの?」


ア「うぎゃゃゃゃあ」


肉片になる前に顔を離してアサハカの指を切って指輪を見た。


ア「そうなんだ、結婚してるんだ。妻も子供もいて俺が死んだらあいつらは生きていけないんだ。頼む見逃してくれ」


魔「ええ、でもムイとかを狙っている男がとてもじゃないけどそんなことを心配しているようには見えないし」


ア「むい?」


魔「あっやっべ」


ア「...お前カルゼルか」


魔「せいか〜い」


ア「なあ、頼む!最近に妻に会えてないから寂しくて」


魔「そうか、じゃあ妻の顔を見たいか?」


ア「!、ああ!」


魔「りょうかい!」


私はそう言うとアサハカの顔を握って破裂させた。


魔「死んで天にでも行けばすぐに見れるぞ!」


あんたが天に行けるはどうかは別問題だけどな。


一息ついて


魔「これは断罪だ」


拉致されている子供たちの方へ向かおうとした瞬間。


魔「!」


ラ「お前何者だ!」


ラツカが一人で剣を握りしめていた。

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