前途多難な恋をしそうです ~私が隣に居るのは分不相応ですか?

千代子 あめ

隣の席には

日常

1話 隣の席の男の子

 私の隣の席には、神々蒼真という男の子がいる。彼は、この高校では有名な生徒で、なんでも彼に助けられた人がたくさん居るんだとか。


 クラスでは、困ったらまず神々に相談する、なんてことがよくあるし、凄く頼りになる存在だ。けどねぇ。


「皆、おはよう」


 そう言って、私は自分の席に向かって歩く。


「蒼真君も、おはよう」

「宮本さん、おはようございます。ん……髪型変えました?少し短くなった気がします」

「ん、そうだよ。よく気がづいたね」


 無自覚でも、これである。こんなの、モテない訳がない。


 あぁ、言い忘れたが彼はいわゆる、超がつく程の美形である。


「あぁ、忘れるところだった、放課後、私の友達と中間試験の勉強会を放課後私の家でする予定があるんだけど、一緒にどう?」


 彼が誰もが見惚れてしまいそうな、綺麗な笑みを浮かべる。


「それはいいですね、是非」


 そう、私は彼のことが気になっている。断じて、好きになどなっていないが。


 偶然、隣の席だった男の子を誘っただけなのだ。

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