第6話 もう二度とこの人と話をしたくないと思った話

 私は普段人に対して、そこまでイラつくことはないです。

 でも、今、私は最強にイラついている!!!


 この話をうまく説明できるか自信はないですが書いてみます。



 その相手は『子育てのコーチ』を職業にしている男性で、母親向けの子育てクラスなどをされていらっしゃる方です。

(まさか、そのご本人がこれを読むはずはないと思うので書いちゃうけど……万が一読んでご意見あるなら言ってください。嘘は書いてないので)


 子どもの自立やゲームへの向き合い方などについて発信されていて、私がそのような問題で悩んでいた当時には、なるほどそんな考え方もあるんだな、と思いながら参考にさせてもらってたんです。


 実際にお会いしたことはないですが、ブログを拝見させてもらったり、メルマガを読んでいたことがあり、今もLINEの登録がそのままで、通知がきたら時々目を通すことがありました。


 で、その人が出版すると書いてあったから、本当に気まぐれで、何気なく「おめでとうございます」とそのビジネスLINEに返信したんです。

 それとついでにその人が書いていた一斉配信の文章の中でこれはどうなんだ!?って思った部分がありまして、「この部分にモヤッとしました」なんて特に深く考えずに余計な一言を入れてしまったんです。


 そしたら大変なことに……


 「子どもは、親に『育てて下さい』なんて言ってない」と、その方のメルマガの文章に書いてあったんですね。私はその言葉に反応してしまった。


 いや、育ててほしくない子どもなんていないでしょ?! と思って。


 反抗期の子どもの中には「育ててくれなんて言ってねーよ」「お前が勝手に産んだんだろ」という子どももいるかもしれない。たとえそう言われたとしても、その言葉は本心というより、それ以外の何かに苛つきを感じて、出てきた言葉だと思います。


 私がそのメッセージを送った後、超ロングな返信をいただきまして、そこから、あーでもない、こーでもないと、一週間ぐらい長文メッセージを打ち合いました。


 話がどんどんズレていって、親が子どもに感謝を求めるのはよくない、とかいう話になっていきました。私は感謝を求めているのではなく、将来的に素直に周りに感謝の気持ちを持てるような人になってもらいたいと言ってるのに、その人は私が子どもに感謝を求めていると決めつけてどうしてもそこから離れてくれなかった。


 私は相手になるべく正しく分かってもらいたいと思ったので、自分と子どもの状況などの背景について参考の為に多少自己開示もしました。一応こちらがフォローしていた立場でもあるので、なるべく低姿勢で相手を立てながら返信するようにしていました。


 その長文メッセージのやり取りで、私が最終的に気付いた結論としては、「子どもは親に育ててくださいなんて言ってない」と当事者ではない第三者に(その人に)言われることに腹が立ったと気付きました。


 日々、努力や苦労の中、一生懸命向き合いながら子育てを行っている母親達に対し、まるで毒親の関わりは余計だから何もしない方がマシだ、と言われているようで、全否定されているように感じたんです。確かにそういう場合もあるかもしれないけど、全ての親が毒親ではないのだから、もっと言葉に気を付けた方がいいというという気持ちもありました。


 だから、「あんたに言われたくないよ」と思ってモヤッとしたと気付いたんです。


 で、そこまでダイレクトには書いてないけど、そのような結論を伝えたんです。


 その時は、既に何往復もメッセージのやりとりをしてて、もうこれ以上あまり分かり合えないし、真意が伝わらない相手とメッセージのやり取りをするのは疲れたのでもうそれで終わりにしたいと思ってました。


 で、その後ですよ。


 その私のLINEメッセージを部分的に切り取って、その人のブログに貼ってる上に、「この人は望んで子どもを産んだわけではないんだと思います」とか(めちゃくちゃ望んでましたけど)、「そんな考え方だから今の子育てで苦慮してる」とか(人の考え方バカにしすぎです)、「この人が親に感謝していると言っているのは嘘ですね」とか(勝手に決めるな)、こっちが一ミリも言ってないことや勝手なことを憶測や想像でブログに書いて持論を展開してて、マジでビビりました!!!


 もう反論する気も起きませんでした。反論したら、また長文メッセージの打ち合いになりそうだし。その労力を今はそこに割きたくない、ということで不完全燃焼の気持ちをここに書いてみました。


 伝わらない相手にはいくら言葉を尽くして説明しても伝わらないんだと思いました。その人が見たいものしか見ようとしない。自分の論理の範囲外のことは全部スルーして、自分の考えの枠の中に私の事を押し込めて、持論の枠の中で私の考えを理解しようとしているのだと思いました。


 ここまで書いてみて思ったのは、最初はかなり腹立たしかったけど、書いたら結構スッキリしました。ブログに晒されてディスられたのはムカついたけど、やり取りをする中で、気付いたこともあったし、長文書いてくれてそれだけ私に時間を割いてくれたわけですしね。私の方もきちんと自分の気持ちを整理する前にメッセージしてしまったわけで、ちょっと失敗したなと思っている。長文のやり取りも楽しい部分もありました。


 その方、結構いいことも伝えているので、以前はその人の考え方に助けられたこともあります。だから、今までありがとうございましたと言っておこう。


 でも、もう卒業します。さようなら。


 


 

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