第4話 思いは現実化する? (!虫が苦手な人は閲覧注意!)

 イモムシが大の苦手な友達がいる。どのぐらい苦手なのかと言うと、キャベツに付いていたら怖いから、カット野菜買うって……それは極端に誇張しすぎて言っているのかもしれないけど、それぐらい苦手だそうで。


 その友達に「私はイモムシは全然平気だけどゴキ◯リ(略・以下G)は、めっちゃ苦手だよ」と言ったら、その友達は言った。


「イモムシがキャベツに付いているより、Gを飼った方がいい。Gなんてかわいいもんだ」と。


 やめて〜! 飼うとか怖いこと言わないで。私は本当にGが苦手で想像するだけ無理です。本物じゃなくて絵でもダメです。いつも少数派になりがちな私だけど、Gへの認識に関しては多数派だろうと思っている。


 苦手な理由は、小学生時代に住んでいた社宅に結構Gが発生していて、自分の方に飛んできたことがあったり、何度も遭遇したからトラウマになったのだと思う。恐ろしすぎてほぼ口外してないけど、小学生の時Gが付いてるゴキブリホイホイ踏んでしまったこともあるし。靴下にくっついてなかなか取れんかった(恐怖)


 今日は虫に纏わる本当にあった怖い話を二つ書いてみる。


【その一】

 それはある夏の夜。その当時幼稚園だった息子と一緒に虫の図鑑を読んでいた。その図鑑には最後の方のページにGとかムカデとかのページがあって、「これ、ママ大嫌い。気持ち悪いねー」なんて言った。


 そしたら、なんと、その瞬間に!! 隣の部屋から黒いものが飛んできて、ちょうど私達の頭の上の天井に止まった。見てみたらそれはデカいGで。


 ギャーーーー!!!!!


 こんな図鑑読んでたから、Gを召喚してもうた〜!!! って、もうパニックですよ!!


 こんなことってありますかね? 

 どこから飛んできたのかと確認してみたら、たまたま隣の部屋のベランダのドアが五センチぐらい空いていた。その隙間から器用に入って、私の頭の上に飛んできたのだった。


 ちなみにうちはマンション七階で、ここ十数年のうちGを見たのは三回ぐらい。ほとんどいないんですけど、なぜこんなバッチリなタイミングで……


【その二】

 これはGの話ではないけど、別の虫の話だ。ある晴れて暖かな春の日のこと。その日はアップライトピアノの調律で、ピアノの調律師さんが来てくれていた。


「防虫剤、入れておきますねー」

「はい。ありがとうございます。あの、ピアノに虫が付くことってあるんですかね?」

「はい。このピアノは大丈夫ですけど、今の季節に『ヒメマルカツオブシムシ』というのがいて、ピアノ入り込むと中を食べてしまう害があるんですよ」


 調律師さんはご丁寧にスマホで『ヒメマルカツオブシムシ』の写真を見せてくれた。茶色い毛の生えたテントウムシみたいなヤツで、見たこともない虫だったので、うちは大丈夫かなーなんて言っていた。


 調律師さんが作業している間、私は特に何をするでもなくリビングにいて、その時何気なく天井を見ると、点のような黒いものが見えた。なんだろうと近付いて見てみたら、なんと『ヒメマル〜』だった!!!


 えぇ? こんなことある??


 私、『ヒメマル〜』を見たのは、後にも先にも人生でその一度きりなんですけど??


 調律師さんに見てもらったら、「確かにヒメマル〜ですね」と言っていた。


 虫って、呼ぶと来るんですか?


 思いは現実化すると言うけど……どうせなら、もっと違うことで現実化して欲しいな。


 


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