小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
第1話 もう『お嫁さんになる!』って言うな!!
俺の名は
俺には可愛い幼馴染がいる。
昔から俺に懐いてベッタリで俺の後にいつも必ず着いてくる愛らしいやつだ。
ただ1つだけ、問題がある…。
それは…。
「涼く~ん!」
「うわ!なんだルカか…」
勢いよく女の子が俺に抱き付いて来た。
茶色いロングヘアに赤いリボンを結んだ可愛い女の子。
彼女こそさっき話した幼馴染の
朝っぱらから元気よく俺に抱き付いてきやがって…。
ルカは俺より1歳年下の中学3年生。
出会いは幼稚園の頃だった。
俺が家族でルカの隣の家に引っ越してきたのが始まり…。年が近いからという理由でルカと友達になってとルカの両親に言われてよく家に来て遊んでた。
年下という事もあって、俺にとってルカは妹みたいな存在だった。
ルカとよく遊んだ遊びと言えば主におままごとだった。俺が旦那でルカが奥さん、子供らしいかりそめの夫婦を演じていた時はとっても楽しかった。
そんなある日、ルカは俺にこう言って来た。
『私、将来涼くんのお嫁さんになる!!』
"お嫁さんになる"
この台詞は誰しも聞いた事のある言葉。特に小さい女の子なんかは、自分が好意的に思った異性に対してなら誰にでも言う台詞だと思っている。
俺はあくまでルカの事は妹として見ている為あまり本気にしていなかった。
なのに…。
「はい!」
「なんだよ?」
「お弁当!」
「ああ、ルカの手作りか?いつもありがとな…でも悪いないつもいつも…」
「ううん…大丈夫だよ!涼くんの為ならこんなのへっちゃらだもん!だって、ルカは将来…
「だ…か…ら…、もうそれ言うなよ~!!」
ルカは中学生になった今も、『俺のお嫁さんになる』って言ってくる…。
困った奴だよ…。
ーー場所は移って学校。
俺の通う学校は中等部と高等部に校舎が分かれていて、俺は高等部でルカは中等部に通っている。
1年A組。
ここが俺の教室、俺の席は窓際の一番後ろの端っ子にある。
こんな俺だが、友達はちゃんといる。
「涼太!おはよ!」
「おう、おはよう…」
気さくにあいさつをしてきたこいつの名は
今となっては"腐れ縁"だな…。
「なんだなんだ!?今日もルカちゃんに言い寄られたのか!?」
「っるせーな!いつもの事だよ…」
「まったく、いつも大変だね…」
後から話しかけてきたこいつは、
『何の趣味』かって?
それはまだ秘密だ!
「でもルカちゃんって、本当に良い子だよね…中等部での成績は部内でも一番だし!」
「運動もできてそれに可愛いし、うちのクラスでもファンがいるしな!」
寺島の言うとおり…。ルカはこの学校では人気がある。
見た目が可愛いからという事もあるが、兵藤が言っていたように、成績も良くて運動も出来る、その為男子生徒は勿論、女子生徒からも憧れの的とされている。
正直俺には実感がない…。
今まで普通の
けど、それは単純に見た目からではなく、妹のように俺に懐いていたからそこから俺にとっての
◆
時間は3時間目に突入していた。
苦手な社会の授業は退屈でしかない…。
こういう時は窓をよそ見が一番だ…。
ふと窓を覗くと、中等部の生徒が校庭で体育の授業をやっているのが分かった。
その生徒達の中にはルカもいた。
体操服姿のルカも可愛い…。
というか可愛すぎだろ!
なんだあの胸!?
本当に中学生かよ!?
見た感じ、Fカップは軽く超えてるぞ!!
「もう、ルカ!一体何食べたらあんなに胸が大きくなるの!?」
完全に揺れているルカの巨乳に嫉妬している他の女子生徒がいた。
そりゃ嫉妬ぐらいするか…
あんなに嫉妬されるくらい人気なのに、いいのか?
将来『俺のお嫁さんになる』なんて思って…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます