13姫の呪いの行く末
ほし めぐま
かぐや姫の幼なじみ 長内 帝
病気がちな長内であったが、親付き合いで常と関わるうちにすくすくと怪我や病気に無縁になっていった。
彼の恋は
身体が成熟したからなのか、彼も常が一緒に居る月日が長かったから恋に落ちたのか彼自身にも分からなかった。
満月の夜に彼は常にプロポーズをする。
「結婚を前提にお付き合いがしたい。」
常の口が「よろこんで。」と動いた。
だが、
返事を受け取ることが長内には出来なかった。
─呪いが長内を襲った。
長内が常に恋をしていた記憶がその日を境に消えて、長内は不健康で病気がちだった事すら忘れて
両思い常が長内の気持ちにこたえれば、
呪いが起こる。
常にとっては分かりきったことではあった。
記憶を失った長内は言う。
「綺麗過ぎてあの人は俺にはもったいない。」
「俺にはきっともっと、ありふれた
ふつうの女の子が似合うだろうなぁ。」
常にとってはこれで何度目かも分からない
呪いが故の失恋であった。
常もまた自分から愛してるとか大好きとは
言えない。何故ならば、そう言った途端に最も常が愛していた父を呪いによって失った過去があるからだ。
そんな彼女が恋をするのはそう遠くはないのだが、常が恋をする事で長内が不幸になる事になるのはまた別のお話。
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