第17話 美咲の初めての作品

翌日、翔太は事業所に向かう途中、昨日のことを思い返していた。新しい友人、美咲との出会いは彼にとって新鮮で、これからの楽しみが増えたと感じていた。事業所に着くと、すでに美咲が到着しており、スケッチブックを手に持っていた。


「おはよう、美咲さん。今日は早いですね」と翔太が声をかけた。


「おはよう、翔太さん。昨日は本当に楽しかったので、早く皆さんと会いたくて」と美咲は微笑んだ。


「それは嬉しいです。今日は一緒に絵を描きましょう」と翔太は答えた。


作業室に入ると、田中さんが迎えた。「おはよう、翔太くん、美咲さん。今日は何を描く予定かな?」


「おはようございます、田中さん。今日は美咲さんと一緒に風景画を描く予定です」と翔太は答えた。


「それは楽しみだね。何か必要なものがあれば言ってね」と田中さんは応援した。


翔太と美咲は並んでデスクに座り、それぞれのスケッチブックを開いた。翔太は姫路城の風景を描き始め、美咲は近くの公園をモチーフにした絵を描くことにした。


「美咲さん、どんな風景を描くんですか?」と翔太が尋ねた。


「私はこの前訪れた公園の風景を描こうと思います。自然の美しさを表現したいんです」と美咲は答えた。


二人は黙々と描き続けた。翔太は美咲が集中して描く姿を見て、彼女の絵に対する情熱を感じた。しばらくして、彩子が二人の様子を見に来た。


「おはよう、二人とも。今日は何を描いてるの?」と彩子が尋ねた。


「おはよう、彩子さん。僕は姫路城の風景を描いていて、美咲さんは公園の風景を描いています」と翔太が答えた。


「それは素敵ね。美咲さんの絵、どんな感じになっているのか楽しみだわ」と彩子は言った。


お昼になると、三人は一緒に食事を取りながら、それぞれの作品について話し合った。美咲は自分のスケッチブックを開いて、初めて描いた風景画を見せた。


「すごく綺麗な絵ですね、美咲さん。色使いが本当に素晴らしいです」と翔太は感心した。


「ありがとう、翔太さん。翔太さんの姫路城の絵もとても素敵です。細部まで丁寧に描かれていて感動しました」と美咲は答えた。


午後になると、田中さんが三人に声をかけた。「皆さん、今日は少し早めに休憩を取りましょう。新しい友人が加わったので、皆でお茶会をしませんか?」


「それは楽しそうですね。美咲さんも一緒にどうですか?」と翔太は提案した。


「ぜひ参加させてください」と美咲は嬉しそうに答えた。


作業室にはテーブルが用意され、美味しいお茶とお菓子が並べられた。皆が集まり、和やかな雰囲気の中でお茶会が始まった。美咲は新しい友人たちと打ち解け、笑顔が絶えなかった。


「美咲さん、これからも一緒に楽しい時間を過ごしましょうね」と彩子が言った。


「はい、本当にありがとうございます。皆さんと一緒に過ごす時間がとても楽しいです」と美咲は感謝の気持ちを述べた。


その日の帰り道、翔太と彩子は美咲のことについて話した。「美咲さん、すぐにみんなと打ち解けて本当に良かったね」と翔太が言った。


「うん、そうだね。これからも一緒に成長していこう」と彩子は微笑んだ。


姫路の風が、新たな友人と共に新たなインスピレーションと成長の機会を運んでくれる。翔太の物語は、これからも続いていく。日々の小さな一歩が、大きな成長へとつながるのだ。

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