第186話密入国
ー太平洋上空ー
ババババババババババ
自衛隊基地でヘリコプターに乗った月兎とみどりは太平洋の上空にいた。
『ではそろそろ集合場所に着きます。目的地に着いたらお二人には梯子で降りて貰います。』
そうヘリコプターの操縦士が言った。しばらくして、
『着きました。』
そういわれて外を見た月兎だが海しかなかった。
『本当に来てるんですか?』
『来ている筈です。すいませんがお二人の椅子の下にある梯子を出して貰えますか?』
二人は操縦士に言われるがままに椅子の下から梯子を出した。
『そうしたら足元にあるフックに梯子のフックを引っ掻けて下さい。』
月兎はシートベルトを外し梯子のフックを床のフックに引っ掻けるとまた席に着きシートベルトを着けた。
『できました。』
『ありがとうございます。では限界まで下降しますね。』
ババババババババババ
操縦士がヘリコプターを下降させると
バシャァァァァァァァン!
海面から潜水艦が現れた。
『では梯子を下ろしてください。』
といわれので月兎が梯子を下ろすと潜水艦の扉が開き男が現れると梯子を手持ち潜水艦にくくりつけた。
『…。大丈夫そうですね。では降り大丈夫です!ご武運を!』
そう操縦士に言われたので先ずは月兎が降りていき次にみどりが降りた。
「はじめまして!ワタシは光太・ルーカーです!ちょっと待っててくださいね。」
二人が潜水艦に乗ると梯子をくくりつけた男がそう名乗った後潜水艦にくくりつけた梯子を外した。すると
ババババババババババ
ヘリコプターは基地に帰って行った。
「ではワレワレも潜りますから扉しめますね。」
ヘリコプターかま離れたのを確認した光太がそう言ったので月兎とみどりが奥に行くと光太は潜水艦の扉を閉めた。そして胸元にある無線で
『OK,』
と言うと
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
潜水艦がいきなり揺れ出した。
「ダイジョウブです。今から潜りますから少し揺れます。着いてきてください。」
光太に案内されるがまま光太の後ろを月兎とみどりの二人が着いていくと、
「ココに艦長がいます。入りますね。」
そう光太が言いながらドアを開くと
「始めてみるけど凄いな。」
「だね~。」
光太が開いた扉の先には様々なレーダーを見る沢山の人と後ろで椅子に座っている人がいた。
「この方が艦長です。」
光太がどんどん奥にいき椅子に座っていた人を紹介した。
「ーーーーーーーーーーーーー?」
いきなりネイティブな英語を聞いたので月兎とみどりが二人して目を白黒していると光太が
「えっと「はじめまして、この潜水艦の艦長です。守秘義務から名前を明かせないことをお詫びします。」と言ってます。」
と通訳になってくれた。光太の通訳を聞いた二人も
「こちらこそわざわざありがとうございます。」
「こちらも事情は承知しておりますので大丈夫です。」
そう日本語で返した。そしてそれを光太が
「ーーーーーーーーーーーーー、ーーーーーーーー。」
「ーーーーーー。ーーー、ーーーーーーーーー。」
今度は英語で艦長へ話し、艦長は光太の通訳を聞いた後二人に敬礼をしながらまた英語を話した。
「「到着までこの光太をつけるので自由に過ごしていただきたい。」といってます。」
「分かりました。ありがとうございます。」
艦長に月兎がお礼をした後、光太に案内され二人は部屋にやって来た。
「こちらが二人の部屋になります。何か必要なものがあったら扉前に居るので教えてください。」
二人を案内した光太はそう言って部屋から出ていった。
「ふぅー。多分向こうに着いたら忙しいだろうし時差ボケもあるだろうから今のうちに寝ておくか。」
「そうだね。一緒に寝る?」
「そんなことするわけ無いでしょ。みどりちゃんは良いとこのご令嬢なんだからそんなこといっちゃ駄目だよ。」
「はーい。」
そんな軽口を言い合いながらアメリカに向け英気を養うために休む二人だった。
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