第119話襲撃7


 ー皇居ー


 ふらっ

 シュッ!ガブッ!


「ギャ!」


 超音波の攻撃を封じらた人面鳥だったがなんとか破月の攻撃をかわし攻撃をしようとしたした時、木野山の術によってふらつきそこを破月に噛みつかれてしまった。


「ハァハァ。あんた妖怪でしょ!なんでそっちの味方なんてするんだよ!?」


 破月に噛まれた際毒を打ち込まれそれを察した人面鳥は破月との実力差もあり逃げることは出来ないと悟りもしかしたらこの蛇が術士を裏切らないかと思い揺さぶりをかけることにした。


『我は死にかけているところを契約し身体に住み力をもらうことで生き永らえてるに過ぎん。だとならば我が人間の味方をするのは至極当然のことだ。』

「ふん!そんなのただのペットじゃないか!それなら変に生き永らえるより今の私のように例え死んでも自由に生きた方がましだね!」


 グシャ!


 破月を寝返らせることは無理だと分かった人面鳥が破月の事を嘲笑いながらそう言うと破月は弱っている人面鳥の顔面に尻尾を振り下ろし止めをさした。


『ふん。何が自由だ。貴様は狐に操られてこのばしょに攻めてきたというのに。無知とは残酷だな。』


 そう破月は人面鳥の亡骸にいうと人面鳥を食べた後月兎達の元へ行き毒の壁を取り除いた。


「破月。終わった?」

『ああ。ではまた戻るぞ。』


 そういうと破月はとっとと月兎の左腕に戻っていった。


「ふぅ。じゃあ倉庫に戻るか。」

「あぁ、そうだな。」


 月兎は消耗をしている木野山に肩を貸しつつ二人で倉庫前に行き扉を叩きながら。


「人面鳥片付きました。」


 と言うと中から皆がでてきた。


「大丈夫でしたか?かなり大きな叫び声が聞こえましたけど。」

「大きな怪我はなかったですが木野山が少し耳をやりまして。診てもらえますか?」

「分かりました。では中で診ましょう。」


 そういわれ木野山を庇いながら中にはいると大分回復した様子の雫がいた。


「月兎さん。木野山さん。すいません。お二人にご迷惑を。」

「いやいや。火の玉の時には助けてもらったから。な?木野山」

「ああ。それに実際二人でどうにかなったしな。」


 その後木野山の診察をした術士によると片耳の鼓膜は完全に破れてしまっていたが比較的直ぐ治すことが出来た。その後は特に襲撃もなくゆっくりしていた時、急に連絡が来た。


 プルプルプル

 ガチャ


「はい。はい、…はい。分かりました。」


 ガチャ。


「どうやら門の周りがかなり押されているらしい。負傷者もかなり多くてこの倉庫でも負傷者の受付をすることになった。あと前線に何枚かこの倉庫からお札を持っていく事になった。月兎君達にその運搬を任せても良いかな?」


 と電話を受けた術士は他の術士へどんな電話がきたかを報告し、月兎達は新しい任務についた。


 ーおい!大丈夫か!ー

 ー小鬼どもが塀を乗り越えそうだぞ!ー

 ーた、助けてくれ!ー

 ー次から次へと!虫みたいなやつらだな!ー


 月兎達が塀につくとそこはかろうじて押さえ込めてはいるがかなり押し込まれていて負傷者も沢山いた。


「やっぱりかなりひどいな。」

「そうですね。早くお札を渡しましょう。」

「そうだな。」


 そういうと三人は頼まれていたお札の内負傷者用である治癒のお札を周りの倒れている人達に配っていった。


「これどうぞ。」

「あ、あぁ。ありがたい。」


 月兎は治癒のお札を渡したついでに状況を聞く事にした。


「どうですか?状況は。」

「見ての通りかなり悪いよ。向こうは無尽蔵に湧いてでてくるからね。弱い妖怪だとしても数が揃えば厄介だし弱い妖怪だと油断していると実は改造された妖怪だった。なんて事もあったよ。」

「そうなんですか。確かに自分達が守っていた倉庫にも弱い火の玉だと思ったらいきなり巨大化した個体がいました。なんとか仲間の術で撃退できましたがもしできてなかったらいまごろどうなっていたか。」


 そう話ていると塀のほうから


 ドカン!


 と大きな爆発音が聞こえた。


「!!なんだ!」

「!俺は良いから早く行ってくれ!もし塀を抜かれたらここにいる術士が全員死ぬことになる!」

「分かりました!」


 そう負傷した術士に言われたので爆発音が聞こえた場所に向かう月兎達だった。

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