第78話小熊の戦斧2
ーファミレスー
卓から手長が使っていなかった斧の能力をきいて手長が使わなくて良かったと思っていると
「で、月兎さん。この斧どうしますか?」
と卓に聞かれた。
「?どうするとは?」
「たまに今回の月兎さんのようにいわく付きの作品を妖怪から手に入れたり、拾ったり、一般人から気味が悪いと引き取ったりすることがあるんですがその場合、呪われていたり精神を乗っ取る系のものでなければ受け取った術士本人の物にすることが出来るんだけどどうするかな?」
どうやら斧を貰えるらしく武器として欲しい気もした月兎だったが日頃から斧を持ち歩く訳にもいかず悩んでいると、
「何か気になることが?」
と聞かれたので
「いや、欲しいんですが常日頃から斧を持っているわけにもいかないのでどうしようかなとおもいまして。」
「あ~。なるほど。だったら大丈夫ですよ。術士の中には武器を使う人達もいますがそういった人達用のカモフラージュの術もあるので。もし良ければこちらでそういった加工をしてから渡すこともできますよ。」
月兎が事情を説明すると卓が簡単に解決法を提示した。
「なるほど。」
(ねぇ。破月と観月達はどう思う?)
と聞いたら
『良いのではないか。主の戦闘力が上がるのはこちらとしてもありがたい。』
『私達も賛成です。我々のデバフとも相性が良いですからね。』
と皆が賛成したので。
「じゃあ受け取ります。その加工もお願いします。」
「分かりました。じゃあ一週間ほどしたらお渡しできると思います。」
「お願いします。」
こうして斧の加工をお願いしてから物部夫妻と別れた月兎だった。
ー一週間後ー
物部 卓に手長から手に入れた斧を受け取る日になったので物部が支部長を勤めている支部にやってきた月兎。
「ここは…骨董品店か。」
物部と連絡先を交換していた月兎が教えられた場所に来ると今にもつぶれそうな骨董品店があった。
「こ、こんにちは~。」
恐る恐る入ると奥から卓がやってきた。
「お~。月兎さん!良く来てくれました。斧の加工、出来ましたよ~。こっちです。」
と奥からきた卓が手招きするのでそちらに行く月兎。奥に付いていくと途中から空気変わった。
「っ!なんか変な感じがしましたけど今のって…?」
「あぁ。結界ですよ。一般人にバレないようにね。この結界は九条さんがしてくれたんですよね~。…ここですよ斧があるの。」
そう案内された先には鍵付きの扉があり卓がその扉を開けると小さいキーホルダーが机の上に置かれていた。
「はい。これが小熊の戦斧です!」
「これがですか?なんかあの温泉地とかにある小学生憧れの剣とかのキーホルダーみたいなやつが?」
「そうですよ。あれだったら誰に聞かれてもごまかしも効くじゃないですか。」
なんの悪気もなく渡してくる卓だったがこの年齢でこのキーホルダーか~。と思いながら受け取った月兎。
「しかし小さくなりましたね。これどうやって使うんですか?」
「簡単ですよ。これは使いたいときに手にもって【解放】と言ってください。そういうと元の斧戻ります。」
そういって解放を使うように促してくる卓。
なので月兎はキーホルダーになった斧を持ちながら「解放!」と言うとキーホルダーだった斧が元の大きさにもどった。
「おお!確かに元通りですね!」
「そうでしょ!で、戻したいときは【封印】っていうとキーホルダーに戻りますよ。」
「なるほど。」
そう言われたので今度は「封印!」というと斧がキーホルダーになった。
「これは良いですね!」
「でしょ?この加工は結界術・幻想術・付与術を合わせたものでじつはめちゃめちゃ高度な術なんですよ。」
「じゃあ高いんですかね。値段。」
そう不安になった使うようにが聞くと
「あ~。大丈夫だよ。こういう術士の活動に必要な物は政府からお金おりるから。」
と教えてくれた。
「なら良かったです。」
「うん。安心してくれて大丈夫だよ。じゃあこれからこの子でじゃんじゃん妖怪を切って切って切りまくってね。」
「は、はい。」
そういきなり言われて少し勢いに押された月兎は帰りに少し斧の調子を見ようと思った月兎だった。
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