サラリーマン戦闘記~世間に秘密で陰陽系の副業してます。~
蝦蟇
1章はじまり
第1話すれ違い
ー東京ー
とある品川の会社にて二人の会社員が夜中になっているにもかかわらずパソコンとにらめっこしていた。
「ふぅ。この資料を今日中に印刷して明日の朝イチにまどかちゃんが課長に送ってくれればノルマは完遂だ~やっと一週間の長期休暇がとれるな~。お爺ちゃんの葬式には間に合わなかったけど流石に実家一回は帰っときたかったからな。」
「先輩って実家どこなんですか?確かに会社忙しいですけど親族の葬式だったら休めたんじゃないですか?」
「いやいやまどかちゃん、この会社はそこまでブラックではないけど、親ならともかく祖父母の葬式に出れるほどホワイトでもないよ。今は大切な契約もかかった案件が何個か重なってたし、実家県外だから半休取ってってわけにもいかないからね。」
「そうなんですね。じゃあ後は自分がやっておくんで先輩は帰っちゃってください。」
「おっ。明日朝早いから助かるよ。いや~ありがと♪」
「その代わり帰って来たらなんかおごってくださいよ~?」
「それが狙いかっ!まぁランチならいいよ。んじゃまた来週ね~。」
「は~い。」
(母さんが言うには明々後日にじいちゃんの家に鑑定士が来てじいちゃんの趣味の骨董品売るって言ってたけど母さん相変わらず切り替え早いよな。家も壊して新しくして父さんと二人で住むって言ってたしな。)
このどこにでもいるようなちょっと冴えないサラリーマンの名前は中村月兎【なかむら つきと】25才。名前は少し変わっているがそれ以外は何の個性もない男である。ちなみに年齢=彼女いない歴である。
(…なんか今ちょっとイラッときたな。なんだろ…まぁそんなことより今日はコンビニで弁当でもかって明日の為に早く寝るか。)
そんなことを考えながら自宅に向かって帰っていると。
…ーウーウー…ーピーポーピーポーピー…
「なんだ?事故でもあったのかな?最近原因不明の事故多いからな。自分も気付けな…きゃ…。」
そう思いながらなんとなく目線を上げるとそこには…
(なんだあの娘メッッッチャ美人だな!てか、制服着てるけど高校生か?もう11時近いけどこんなとこいて良いのか?うわっ迎えがきてるよ、すごっ!…まぁあまり見てても変質者と思われたら面倒くさいことになるしとっとと帰って寝るか。ん?)
プルルルプルルル
(母さんから電話なんてなんかあったのかな?)「なんだろ?」ガチャ
「もしもし?」『もしもし?あんたいつ帰ってくるの?』「明日の7時には家につく予定。」『じぁああんたそのままお爺ちゃんの家にいってくれる?鑑定士の人が来てくれる予定だったんだけど私急にパート入っちゃって。』「はぁ!?俺鑑定士どんな人か知らないんだけど!?」『大丈夫よ、いかにもって人だから。鑑定士さん10時にお爺ちゃんの家に着くから、じぁあお願いね~。』ガチャッ「はぁ~まあ時間に余裕はあるから最後の別れと思うことにするか~。ハァ。」
ー自宅ー
夕飯も食べお風呂も入りもう寝ようとしていると特に意味もなくつけていたテレビからとあるニュースが聴こえてきた。
『つぎのニュースです。今日の午後11時ごろ品川の建物で原因不明の爆発がおこりました。警察の会見では事件性はないとのことです。』
(ん?さっきの爆発のことか?もうニュースになってるけどやけに速いな。こういうのってつぎの日とかにニュースになるものじゃないのか?まぁいいか俺関係ないし寝よ。)
こうして夜はふけていった。
ー???ー
「こっちは片付きました。しかし等級が思ったより高かったので騒ぎになってしまいました。そちらで対処をしてもらってもいい?」
『わかりました。警察や政府には我々組合が対処をさせて頂きます。』
「ちゃんと報道関係にも注意しといてね。」
『勿論です。我々のことは万に一つも外にはでないように対処させて頂きます。』
「そう。ありがと、じゃ。」
『ええ。それではまた。』
「お嬢様お迎えにあがりました。」
「ありがと。」
出会いは近い…かも?
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