第二十七章 あと〇年・・・・・・か・・・
◆
「行ってきま~す」
外に出て、私は学校へと歩き出す。正直気が重い。
私へのいじめが収まるまで家にこもろうと思っていたけど昨日、
校門まで着いた。ここに来るとあのことを思い出して今にも吐きそう。けど次射が来いと言っているということは何かあるということだろう。そう信じて、私は下駄箱に行った。
しかしすぐにその異変に気付いた。視線が・・・ない。私に対しての視線がなくなっている。
下駄箱を開けると私がいじめられていた状態のままだった。しかし上履きはきれいになっておりメモ書きも置いてあった。
『かいだんかけあがれ しゅくしょうかいだ』
私はそのメモ書きを持ったまま階段を駆け上がった。そしてクラスBの教室に入る。
ガラガラガラッ
その瞬間に!!
パンッパンッパンッ!
クラッカーがなる音がし、みんながクラッカーを向けて私を待っていた。
「「おかえり、大場さん!」」
「「おかえり、美紀ちゃん!」」
みんなが私を待っていてくれていた。
「ちゃんと来てくれたか。てっきりバックレるかと思ったがのう」
すると奥から私を呼び出した張本人がやってきた。
「帰ってくるのが遅いぞ、美紀」
いつも通り、頭をポリポリ掻きながらこっちに来た。私は笑顔で答える。
「ただいま、みんな」
◆
「じゃから今回のことは校長が直々に説明しておる。もう噂はなくなった」
「そっか・・・・・・よかった」
美紀は心底安心したようじゃ。
「それにしても・・・・・・豪華じゃな」
今見ても驚く。ステーキにフライドポテト、カレーにナンにジュースやコーヒー、さらに酒までが置いてある。そういえばこの世界の飲酒可能年齢は16歳からじゃったな。
「それじゃあ大場さんの帰還を記念して・・・・・・乾杯!!」
「「かんぱ~い!」」とみんな、飲み物を飲む。ちなみにわしは抹茶。美紀や
「いやぁ~できればお前が戦っているところを見てみたかったけどな!」
「それだけはやめておくれ」
酒で酔っている
――――よかったのう・・・
「次射、お前は酒を飲まないのか?」
すると隣から禾本が声をかけてきた。
「わしは酒にはとても弱くてのう・・・飲んでたら暴れまわってたそうじゃ」
「あぶねぇな、お前」
その後も祝勝会は続き、夜の5時になったころに解散することになった。わしと美紀で一緒に家に帰っていた。これでめでたしめでたし・・・
その時、わしの視界がぐにゃぁと歪んだ。さらに頭痛に吐き気が襲ってきた。さすがに立ち止まってしまったので美紀が不思議そうにわしのほうを見る。
「次射?どうしたの?」
「いや・・・・・・何でもない」
「ならいいけど・・・・・・」と不安そうな顔をしながら歩き始める。やがてわしの頭痛や吐き気がなくなった。
————あと1年・・・・・・か・・・
わしは美紀の後を追って歩き始めた。
「ふぁあああ~」
翌日。超眠かった。
わしはあの後、たまに頭痛と吐き気に襲われ、全然眠れなかった。薬を飲もうとするがその前に症状が収まってしまう。どうしようかと考えていたら朝になっていた。
————早く着替えないとな・・・
わしは着替えを取り、制服に着替え一階に降りようとした。じゃが・・・
「!!?」
またもや頭痛と吐き気が襲ってきた。しかし今回は今までよりも症状が強い。そして・・・・・・
――――バタンッ!!
わしは意識を失った・・・
◆ 大場 美紀 ◆
———次射・・・遅いな・・・
私はいつまでたっても来ない次射を見て少し不安だった。昨日は少し調子悪そうだったし、寝込んでいるのかな・・・?それとも普通に寝坊?
すると伊勢盆がやってきた。とても深刻な顔だ。伊勢盆が深刻な顔をしている=何かあるとみんなの中で認識されているようでみんな、急に静まり返り伊勢盆の話を聞く姿勢になった。すると伊勢盆が話し始めた。
「みんな、落ち着いて聞いてくれ。次射が朝、家で倒れたそうだ」
「えっ!?」
———次射が倒れた?
「次射の容態は!?」
禾本が伊勢盆に問い詰める。
「大丈夫だ。だが病気なのかけがなのかどうかもよくわからないらしい。今までにない事例だそうだ」
今までにない事例・・・?それって次射が前世の記憶を持っていることが関係しているんじゃ!?
「今日の授業は中止だ。全員で次射のところに行く」
そして私たちは次射が運ばれた病院に向かった。
ガラガラガラッ
私たちは次射の病室に向かった。次射はベッドの上で窓を見ていた。
「次射!!」
私の声に次射が反応する。
「みんな・・・授業は?」
「伊勢盆のおかげで授業免除。それよりアンタ大丈夫なの!?」
「・・・・・・」
次射は黙って何も話さない。少し経ったら次射が口を開いた。
「’老衰’の解除方法を探していた時にのう・・・・・・見つけてしまったんじゃ・・・・・・」
そして衝撃の一言を言った。
「転生者の欠点じゃ」
「欠点?」
「まず転生者は精神年齢がレベルになり属性が二つになる。これが転生者の特権。じゃがその代償が二つある」
——二つも?
次射が人差し指を立てる。
「一つ、何らかの感情が欠けていること」
次に中指を立てる。
「二つ・・・・・・」
次射が腕をおろした。
「余命が短いことじゃ」
「何っ!?」
みんながざわざわと騒ぎ出した。遅延が恐る恐る語り掛けた。
「ちなみにどのくらいかはわかるのか?」
次射はためらわずに言った。
「あと1年・・・・・・それがわしの人生のタイムリミットじゃ」
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