深茜が愛してやまない小説3選

深茜 了

①オーブランの少女

オーブランの少女/深緑野分


「オーブランの少女」という短編集に収録された、同名の短編です。


書店で平置きされていて、カバーの黒髪少女のイラストが素敵だったのと、(深茜は黒髪ロング美女が大好きなのです)「怖くて哀しく愛らしい絶望的な少女たちの短編集」というキャッチコピーに惹かれました。



フランスのとある場所にある美しい庭園「オーブラン」。そこには何らかの病を抱えた少女達が集められ、厳しい戒律のもと共同生活を送っていた。

やはり身体に疾患を持つマルグリットも、家族に家を追い出されるようにしてオーブランにて生活を始める。

最初の不安とは裏腹に、オーブランを慈善施設と思うようになったマルグリットだったが、一人の少女が亡くなったのを皮切りに少女達の死が相次ぐようになる。


いよいよ身の危険を感じたマルグリットは、親友のミオゾティスにオーブランから逃げ出すことを提案するが、親友から返ってきた返事は「安全な場所があるとしたら、ここしかない」だった。その言葉の意味とは?オーブランは果たして何を目的とした施設なのか?マルグリットの家族はなぜ彼女をオーブランに追いやったのか?


クライマックスの怒涛の展開、綺麗な雰囲気でありながらも陰も存在する。

まさに私の好みそのままの小説でした。クライマックスが盛り上がる小説が好きです。

私のペンネームの「深」は僭越ながら深緑先生から一文字いただいています。そのくらい愛してやまない小説です。


気になった方、是非お手に取ってみてください!


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