死神さんの春

清野天睛

プロローグ

※※※※※※※※

ある病室に一人の少年が佇んでいた。少年の前のベッドには、老人が寝ている。

少年はどこからか大鎌を取り出すと、老人に向かって振り下ろす。

「瀬田正造さん。85年間お疲れ様でした」

少年がそう声を掛けると、老人は安らかな笑みを浮かべ───ナースコールが鳴り出した。

「さて、病院の人に見つかったら面倒だし、さっさと退散しようかな」

そう言った次の瞬間、少年の姿は消えていた。

これが死神である僕の日常だ。


※※※※※※※※※※※※※※※※




お久しぶりです。清野天睛です。今日からまた書きます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る