第7話 仕事

廻は震える手でメールを開く

「一体どんなもん送りやがんだ」



『三沢知夜のペンダントを盗み出し以下の住所の家のポストに投函しなさい

      五月雨町✕✕地区 ○○-○○』


「知夜のペンダントって親の形見みてーに大切にしてるやつやん...どうやって盗むねん」

廻はしばらく考えたのちに「ここまで来たんや。やるしかないか」と呟き全員が寝静まった深夜に廊下出た。

忍び歩きでバレないように知夜の部屋の前につきドアに手をかける。音が鳴らないようにゆっくりと開け部屋に入る。

「相変わらずやな」

廻は以前知夜の部屋に入った時衝撃を受けたのを思い出した。不気味な置物や絵画、大きな山羊の刺繍がされたカーテンがあった。今は夜であるというのに赤黒い照明に照らされている。

「不気味やな。早く終わらせんと」

廻は知夜の部屋に足を踏み入れ床に散らばっていた服を避けながら入っていく

(こいつ付けながら寝てんのかよ)

知夜はペンダントをつけながら寝ていた

(...起こさないように気をつけながら)

ゆっくりと首元に手を近ずける。ペンダントに手をかけ起こさないように丁寧に外していく...心臓がバクバクする...

バレたら追い出されるよな...

でも成功したも後戻りできない...

頭の中がごった煮になった

「外せた」

廻は安堵のため息を着いた

(急いで戻らないと)

帰りも油断せずに忍び歩きで慎重に自室に戻る...


「あれ?廻さんじゃん。何してんの?」


その声の主はアリシアだった




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