追放された最強勇者クルア〜スキル無しで魔王を倒した俺が自由気ままな冒険とハーレム生活を楽しむ物語〜

宮川祭

第1話 追放?だと!?

「クルア!お前は追放だ!!」


 俺は彼らの言葉に耳を疑った。追放…そんな言葉が自分に向けられるなんて信じられなかった。


「無能だと……?」


 クルトの言葉に驚きと悲しみが入り混じった表情を浮かべながらも、俺は冷静に返答した。彼らが信じてくれないなら、俺はそれを受け入れるしかない。


「それなら…わかった。」


 彼らからの言葉は辛かった。しかし、もはや追放という言葉に恐れることはない。それが俺の力を解き放つ糧となるのだから。


「ありがとう、クルト、リース、カル。俺はもう行く。」


 彼らが去った後、俺は一人でその場に残る。夜の闇に包まれながら、自らの旅路を再び歩み始めた。


 心は荒れ狂い、不安と焦燥に満ちていた。だが、俺は決意した。追放されようとも、俺はまだ立ち上がる。彼らの裏切りが俺の内なる炎をさらに燃やすだけだ。


 俺は街を出て、地図に記されたバツ印の場所へ向かうことにした。その地図は、かつて信頼していた仲間たちと共に手に入れたものだったが、今は俺一人の手に渡っていた。荒れた道を進む中、孤独な旅路が続く。


「追放か…まさかそんな言葉が俺に向けられるとはな。」俺の声は静かだった。彼らがどう感じようとも、俺は自分を否定することはない。かつて仲間と思っていた彼らの裏切りが、俺の決意をさらに固くする。

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