なるべくみんなが知らない意味怖5選
天川裕司
なるべくみんなが知らない意味怖5選
タイトル:なるべくみんなが知らない意味怖5選
死者の豪遊
吉田という無職の男がいた。
就職活動なんて全くしておらず、家も貧乏なのに、毎日、酒やギャンブル、女と会ったりして豪遊していた。
それもその筈、彼は大金をサラ金から借りていたのだ。しかも何軒からも借りており、その金額は3千万。
彼は根っからの遊び人。そして天涯孤独。
でも当然、彼の元には何軒ものサラ金屋から取り立てが来る。
でも彼はその道に精通していたのか、するするくぐり抜け、全く捕まらず、豪遊三昧の生活を繰り返している。
そして彼は死んでから、また改めて豪遊を繰り返すことになったのだ。
でも彼の知らないところで1人、寂れた病院の医者が逮捕されていた。
解説〜
戸籍売買
見知らぬ恋人
俺の名前は晴彦。
俺は女が嫌いだった。付き合った女にことごとく裏切られ、浮気ばかりされ、もう女と言うかこの世に絶望していたからだ。
でも心は正直。男に生まれた以上、やっぱり恋人がほしい気持ちは残り、その本能はやがて形になって現れる。
「こんにちは、これからもどうぞ末永くよろしくね」
俺にようやく永遠の恋人ができたのだ。
そんなに女を嫌っていた俺になぜ恋人ができたのか?
それはこれまでの恋人とは全く違い、俺を裏切らなかったから。
その後は、この世とは別世界でその彼女と一緒に生活し
それまで味わって来なかったような素晴らしいパラダイスを味わっていた。
でも俺はその彼女の名前を知らない。生い立ちも知らない。でも俺たちは絆を分かち合う。
とてもきれいな恋人。その美しさは、俺以外の男の手が付けられていなかったことにある。
ただ彼女、水は苦手なんだ。
解説〜
AIロボット
1つの足音
私は穂乃果。
今、都内のマンションに住んでいる。
セキュリティーはしっかりしてる筈なのだが、時々怖い思いをする。
それはこのマンションの住人の知り合いと称し、ロビーをくぐりぬけ、中で好き勝手をする輩達が居るからだ。
セキュリティーとは住人を守るもの。ならばその住人を守るついでにその住人の友達まで守ってしまう。
これが1つの盲点ではなかろうか。
ある深夜。もうみんなが寝静まっていた時、私の部屋の前の廊下で足音が小さく鳴った。その音はだんだん近づいて来る。
目的がない足音?…そう思うと恐怖が走る。どうやら1つの足音だ。
「何なの?もう早く行ってよ!」と思っていたら、その足音は次第に小さくなって聞こえなくなった。
「ああ、よかった」と思い、私は少し興味本位でドアを開け、さっきの足音の正体を確認しようと思った。
ちゃんと足音が消えていくのを確認した私。部屋の前で立ち止まっていたり、すり足で帰ってきたり、または靴を脱いで足音を立てないように私の部屋の前にまた来ていたり、そんなことは絶対ないと安心してドアを開けたのだ。
でもこれが運の尽き。
何とか無事だった私だが、女の命は殺された。
解説〜
2人が同時に歩き、足音が1つしか聞こえなかった。
証明写真
俺は彼女の写真を撮っていた。
そのとき誰かに後ろから殴られて俺は殺された。
写真に映った彼女は笑顔だった。
解説〜
犯人が見えてるのに笑顔なのはおかしい。
なんで知ってる?
私は読書好き。昨日また新しく3冊の本を買ってきて、それぞれ置き場所を決めて、書棚に並べておいた。
でも夕べ、その3冊の本をまた手に取り、それぞれ少しずつ読んで床に投げ出していた。
翌日、久しぶりに隼人君と祐樹君が遊びに来た。
私がトイレに行ってる間に、隼人君は床に散らばってたその3冊の本をちゃんと元の位置に戻してくれていた。
解説〜
久しぶりに遊びに来たのに、なんで本の置き場所を知っていた?それも3冊とも。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=JNV4MY9bfv4&t=81s
なるべくみんなが知らない意味怖5選 天川裕司 @tenkawayuji
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