クラスメイトの小動物系美少女に勉強を教えたら俺だけ懐かれたんだが
ナナシリア
まーた勉強教えるのかよ
地学。
奥深く面白いが、高校では比較的マイナーな教科だ。
実際、地学をやっているか聞いて、好きでやっている人とはこれまで会ったことがない。
「地原、地学が趣味なんだ。さすがって感じするね!」
クラスの中心的存在、髪こそ染めていないが、空気感から明るいクラスメイトが俺に声をかけた。
さすがとはいったいどういうことか、俺はどんなイメージを抱かれているのか。
疑問に思ったところはあるが、言われて嫌な言葉じゃない。
「まあ趣味っていうか好きなだけだけど。それに、天体以外はそんなにやってないし」
「いやいや、うちの高校地学ないのに好きなんだったらそれは趣味でしょ」
確かにうちの高校には地学の授業がないし、地学を教えられる先生もいるのかわからない。
しかし、地学の魅力から逃れることはできず、俺は独学で地学と向き合っていた。
「あ、あとついでなんだけど数学教えてくれない?」
悪意があるわけではないだろう。ただ、勉強を教えてほしいがために話しかけられたのだろうと思うと少し気分が沈む。
だが、勉強を教えてほしいと言われて渋るほど俺は面倒なやつではない。
「どこの範囲? 俺がわかるとこなら教える」
時計を確認しようと視線を上げると、時計の下からこちらを見てる女子の姿が目に入る。声が大きいから会話が聞こえていたのかもしれない。
まだ時間があることを確認して視線を自分の机の方に戻すと、陽キャクラスメイトがノートを開いていた。
「じゃあ解説始めるね」
「おう、よろしく」
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