第63話 ケルベロスの討伐達成!

「凄いです! 魔獣のケルベロスを倒すなんて3人とも流石ですね」


「へへ、もう動かれへんけどな……」


「この洞窟から出れるかどうかも怪しいですね」


「足が……もう動かない……」


3人とも体力は限界だ、


これからは僕の仕事だな、


3人を連れてこの洞窟を脱出をしないといけないな。


投光魔法はもう必要ないだろう、


僕は投光魔法を解除し、松明に火を灯しなおした。


「それではみなさん、ここから脱出しましょう」


「は~い……」


力のない返事だな~、無理もないかケルベロスを相手にしたんだから。


僕は3人のもとに歩み寄ろうとした時、


背後から忍び寄る足音が聞こえた。


3人は今は動けない、


この背後の殺気に気づいているのは僕だけ、


僕は瞬時に剣に手を置いて、


振り向いた。


そして剣を抜いて、


背後に歩み寄る何かに剣を向けた。


それは先程よりも大きなケルベロス、


まさか、ケルベロスは2体もいたとはな……。


これは想定外だ、松明を持ったままではさすがに分が悪いか。


「嘘やろ……ケルベロスって2体もおるんか」


「おそらく親でしょうね、ルイさん松明を持っててもらっていいですか?」


「は、はい」


「だめ、私たち動けない……」


「大丈夫ですよ、皆さんは頑張りましたから、ここは僕が相手をします」


そういって僕はルイさんに松明を渡し、


ケルベロスに集中する。


憤怒しているケルベロスの攻撃にタイミングを合わせ、


僕は瞬時に間合いに入る。


そして3つの首を一振りですべて切り落とした。


勝負は一瞬で着いた。


おびただしいほどの血が首から流れ落ち、


ケルベロスはその場に崩れた。


すまない、こちらも仲間を守らないといけないんだ。


僕は剣をしまい、3人に駆け寄った。


「大丈夫ですか?」


「……一瞬やん」


「私達が倒したケルベロスより大きいのに、一撃で3つの首を?」


「はぁ~♪ やっぱりハイド様最高~!」


「あ、いえ、そんなことは……とにかく、脱出しましょうか」


こうして僕たちはケルベロスを倒して、


ヘイレス洞窟を抜け、バルトガルト帝国に戻った。

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