#3Dライブdeデビュー配信 #スターライブ7期生
「東雲灯夏の初配信、終了しました。カメラはアバターと背景の切り替えを行なって、宵月天音くんの初配信の用意。」
「配信機材、切り替え完了しました。」
「報告します。灯夏さんの配信、夏の朝のような透き通った歌声が評価され、関連ワードがトレンド入りしています。幸先いいですね。」
「よし、あと3人気合い入れていくぞ」
俺、夕月夜久遠は宵月天音として、初配信直前だ。俺はこの配信で失敗できないのだ、なぜなら.....
「配信開始30秒前、29,28,27.......5」
配信開始直前になったので指でカウントされる。
2,1,
「画面の前のみんな、はじめまして宵月天音だよ。じゃあさっそく歌うね。」
:きtらあああ
:かっけ
:クール系だ
:さて、何日持つかな
:清楚とクールは消える定期
:いきなり歌うんだ
:灯夏ちゃんもいきなりだったし、全員歌うまなんだから期待できるよね
「聞いてください、{夕星}」
:夕星?
:奏ちゃんのデビュー曲じゃん
:名曲定期
:これ許可降りたってことは相当すごいなこの子
:朗報ガチでクールキャラ説
そうだ、僕が失敗できないのは、あの夕星先輩の曲を歌うからだ。運営に懇願し許可が降りた、それだけ信用してもらっているということ、なおさら失敗できないし、それと、僕は負けず嫌いなので東雲さんに負けたくないというのもあるだろう。
ドームライブで夕星先輩が歌っていたのを完全再現して歌ってみせる。
「夕暮れ時に迎えにいくから、沈まないで
:まんまかなでんじゃん
:かなでん、変装しなくていいんだよ
:Kanade Channel みんな、天音くんは私じゃないよ、しっかり歌聞いてあげて
天音くんがんばって
:かなでんいる
:すげー
:神いるんだけど
奏先輩が見てる、頑張らないと、ってあれ、灯夏ちゃんのほうが、トレンドになってる、奏先輩が僕の配信にコメントしてるのに、なんでだ
『ぶっちゃけかなでんの下位互換』『二番煎じ』『よくあるクールキャラ』
『面白みがない』
そうか、才能があると思っていて、確かに、トップで通用していた、けど、上に似せるだけの存在で、上には届かないんだ、また、過信しちゃった、いやでも思い出す、なかったことにして、天才である自分を内面でも外面でも演じていたのに、
どうしよう
「俯いたわたしは、金星〜🎵」
だけど、鋼のメンタルにより歌っているうちに、俺は結論に辿り着いた
なんでトラウマに負けそうなんだ、俺、奏先輩も運営も僕を信じてるんだ、だから、俯いてなんかいれない、真似なんてしなくていい、トラウマがあるけど、本当の自分をぶつけるんだ、
{超えてみせる、そのために、負けられないんだ}
パリィィィィィン
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久遠は、極限状態の中、歌への執念を発揮したことにより、才能を開花し、覚醒した。それを見て、7期生は三者三様の反応を見せる、ただ一ついえることは、三人とも、覚醒状態におけるゾーンを知っている
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:かなでんの歌い方じゃないけど、クールでかっこいい
:尊死
:尊死ニキ成仏してもろて
:神がかってる
:えげつない才能だな
:すげー
「顔を上げた君も、金星🎵」
気がついたら、歌い終わっていた、周りの音が聞こえず自分らしい歌をがむしゃらに歌っていたようだ、コメ欄見るに、クールキャラは維持できたようだ。
よかった、安堵するが、これは一瞬だけの安堵だ。俺は歌手でなくVTuberだ。ここからが本番だ。
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