夜空に浮かぶ月「過去編」

ツキミ

第1話 ラブレター

ある冬の日の事

この日は,冷たい風もなく

暖かくって過ごしやすい日だった。

1日の授業が終わり放課後を知らせる

チャイムが鳴り響いていた。

智夏は,帰る準備でランドセルに荷物を

入れていると教室の裏のドアが

開いた音がした。

開いたドアの方向を見ると

幼なじみの真緒がいた。

「智夏ちゃん,一緒に帰ろう」

「いいよ,ちょっと待ってね」

真緒は,教室には入らず入り口で智夏に

そう言うと智夏は,慌てながらそう答えた。

支度が終わり教室を出て

しばらく話しをしながら歩いていると

あっという間に下駄箱についていた。

真緒が下駄箱見ると一枚の手紙が入っていた。

送り主のところに折栄明菜と書かれていた。

「どうしたの,あ,なるほどね」

智夏は,心配になり真緒の方に行くと

手紙を見て少し何かを察したかのように

そう言った。

「これで何枚目」

「5回目,断ってるんだけどな」

智夏は,少し困惑しながら聞くと

真緒は,手紙を見て少し呆れながら言った。

「智夏ちゃん,やっぱり先に帰ってて」

真緒は,申し訳なさそうに智夏に言うと

智夏は,小さく頷き先に外に出ていった。

智夏が校門のところに行った事を

確認したと同時に手紙に書いてあった

校舎裏に向かって歩き出した。


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