夜と梟

陽が沈んだのは「今日」が終わるから

月が登ったのは「夜」が来たから

人は明日を迎えるために

こうして夜に沈むのだろう

僕は明日から逃げるように

こうして夜に浮かぶのだ


夜が続いてくれるだけでいいのに

時は過ぎて一日を始めて

昼が早く終わればいいのに

時は昼を引き延ばす


夜の「余韻」に浸る間もなく

朝は夜をかき消していく

人は昨日に別れを告げて

こうして朝を迎えるのだろう

僕は今日から逃げるように

こうして朝を恨むのだ


朝が来ないでくれるだけでいいのに

夜は終わり朝を迎えて

夜が長く続けばいいのに

朝は夜を飲み込んだ


僕の泣き声は夜に響いて

誰か僕を見つけてくれるのに

君の笑顔は昼に写って

僕は君に励まされてる

夜の静けさは僕を抱きしめて

朝が僕を苦しめて ああ


夜が続いてくれるだけでいいから

僕の声を誰か拾って

朝が来ないでくれるだけでいいから

君の声で僕を抱きしめて

消える藍と響く聲は

ただ儚い夜と梟

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