心友

第1話 日常

「にゃあお。」

暗く、冷たい空に、なく。

気づけば、周りの猫から嫌われた。

気づけば、人間の子供に石を投げられた。

気づけば、僕の心は閉ざされていた。

...僕の何がダメだった?

正解なんて、分からない。

「生きる意味亅って、なんだろう。

僕に生きてる価値はある?

多分、僕はこのままなにもせずに、

誰からも好かれずに、

ただただつまらない日常を過ごすのだろう。

冬の木枯らしが悲しく吹く。

木枯らしが、僕がひとりぼっちだという現実を

悲しく突きつける。

少しだけ、視界が歪んだ。


季節が経つのは、早い。

毎日をただただすごしただけでもう8月。

僕が住み着く公園のひまわりが眩しく咲き誇る。

...あぁ、僕もあんなふうに、なりたい。

僕の定位置は公園の隅。

いちばん僕に似合う場所。

日当たりは悪く、誰もいない。

ここで多分僕は誰にも見つからずひっそり息絶えるのだろう。

今日も、一日が始まる。

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