第24話 物理法則バグ
ソードブレイカー──剣聖ヴィンセントはクレイモアをこちらに接近して振り下ろしてくる。
こいつの通常攻撃はガード、バリィ不可の特性を持つため、避けて燕返しを叩き込む。
『己! ちょこまかと!』
確かスレイブを使ったストーリー戦攻略動画では燕返し大体二十回くらいで倒せたはずだ。
今は倍に斬撃の数が増えているので、倒すとしたら10回くらいで倒せるか。
終盤のボスで攻撃がほぼ即死クラスなので、被弾しないように注意しながらやらないとな。
『ぬおおおおお!』
ソードブレイカーはジャンプして空の彼方に消えるかと思うと、隕石と化してこちらに向けて落ちてくる。
ゲームだから受け入れられていたが、こうして現実に準じた世界で見せられるとすごい光景だな。
どこに剣要素があるというのだろうか。
地面に突撃するソードブレイカーの攻撃を避ける。
まだこれでこの攻撃は終わらない。
ソードブレイカーは地面を抉られるだけには止まらず、地割れを起こして土塊を宙に舞わせる。
地割れをジャンプで避けて、宙の土塊の後ろに隠れると衝撃波が全方位に起こり、土塊が俺の身代わりになって破壊される。
ソードブレイカーの剣技『スターダスト・ボム』はこれで凌げたな。
放った後は隙がデカくなるので、やってしまおう。
「2回は行けるか」
背後からの攻撃によるダメージボーナスを狙うために、背中に向けて燕返しを放つと、火花が上がった。
『グオオオオオ!?』
衝撃で背面に集中している魔導回路が圧迫されて、魔力が爆ぜたようだ。
ゲームとは違い、確定ではないのでラッキーだ。
もう一発やるか。
『ふざけるな! おのれ! 剣士らしく正面から戦わんか!!』
「私は剣士ではないので申し訳ない」
気力か何かの力か、早めに技の衝撃によるダウン状態から回復して振り返りついでに大剣で切り払おうとしてきたので、剣速を上げて燕返しを放ちつつ、バックステップを踏む。
剣速の上昇による余分な摩擦から物干し竿が炎が生じると思うと、クレイモアを持っているソードブレイカーの左腕が切り飛ばされた。
『な!?』
ヴィンセントも驚いているようだが、俺も驚かされる。
たかだが摩擦で火が噴き出た程度でソードブレイカーの装甲を突破できるとはにわかには思えない。
このゲームではほぼ適用されていない物理法則を起こしたが故に装甲無視のバグ技に派生したとでもいうのだろうか。
まあいい、剣速を上げれば硬いこいつをバラバラにすることが可能だとわかったのだ。
遠慮なくいかせてもらう。
「お覚悟を」
『貴様ああああ!!』
───
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次の更新は29日20時になります
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