ギア2 藤井くん

 マンコとゾレトは海を眺めていた。二ホンブルーだ。ちなみにマンコとゾレトが今いるところはガタニー大陸という。ガタニー大陸から二ホンブルーを越えると孤島ロマンシングサドに行き着くという訳だ。そこのゴールドマウンテンサドにいる金狼を倒せば宝が手に入るという。

「どうやって海越えます?」

「そりゃあ、船に乗るしかねえだろ」

「そうですが、どうやって船に?」

「メリージェットフォイル号だ‼」

 いや、普通にジェットフォイルだろう。マンコとゾレトは船着き場に行き、丁度ロマンシングサドからガタニー大陸へ戻ってきた船を見付ける。そしてマンコとゾレトはその船に乗り込む。密航だ。この二人に乗船料を支払うような甲斐性はない。

「ははあ! 行け行けメリー‼ 出航だああああああああああああああ‼」

「マンコさん! 大声出すと見付かりますよ‼」

「見付かったら倒せばいいさ! 乗組員を‼」

 物騒なことを言うが、マンコはこういうパワープレイを躊躇なく実行するから困る。令和のマシュランボーだ。いくつもの夢を抱き締めたいモンキー野郎なのだ。


 マンコとゾレトは、何とか乗組員に勘付かれずにロマンシングサドへ行き着いた。いや、途中で気付かれそうになったがパワープレイで乗り切った。令和のマシュランボーだ。いくつもの夢を抱き締めたいモンキー野郎なのだ。

「行くぞ、ゾレト」

「は、はい」

 ここに来るまでで結構疲れてしまった。慣れない小説執筆に時間を浪費しすぎたか。などという作者の思いなどどうでもよく、二人は金山を目指し歩を進める。歩くだけでも良い運動になるものだ。と最近運動不足な作者は切に思う。金と歩というと将棋みたいだが、歩兵二枚で果たして金将を取れるだろうか。藤井くんでも厳しい気がする。いやあ、しかし疲れた。最近書き過ぎた。これ書き上げたらしばらく休もう。

「さっきから作者の近況多くないか?」

「ガチで疲弊してきてますね、これ」

 マンコとゾレトが作者を非難するが、小説で一番活躍しているのはキャラクターではない。作者だ。作者こそキャラクターという駒を操る藤井くんなのだから。

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