第10話 道中の日々(ヘルンの日記)
ドンルガー(二月) 十八陽
今日からレイス・フェニクジャル殿とエレナ・フェニクジャル殿を王都まで連れていくこととなった。エレナ殿が小屋を燃やした時は驚いた。
なんせ小屋が燃えたことを確認してからおよそ1時間が経っても下山中の森から小屋を確認するとまだ燃えていた。
我々がテントを用意するとそれと同時にレイス殿が呪文(聞き覚えのない魔法言語。恐らくオリジナル)を唱えると彼の手にテント用具が、足元には食材と調理器具が準備されていた。
彼らは私たちと比べてかなり上等な食事を食べていた。
その後、テントに入り就寝。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
ドンルガー 十九陽
そろそろ下山が見えてきた頃合い。
しかし、そんなところに稀にしか見ないベヒモス種に接敵。
しかも変化個体である。
多少の負傷、最悪の場合、死者が出ることを考えて立ち回ろうとしたその時、レイス殿が懐からナイフを取り出し、ベヒモスの首を切った。
明らかに首の太さはナイフ3本分ほどに相当していたが、どうやったのかは分からないが、切断した。
その後、昨日と同じように夕飯を食べて就寝。
息の荒い声が聞こえたのは気のせいだろうか。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
ドンルガー 二十陽
下山に成功し、すぐに王国内に入った。
今までは下山までに魔物の関係で五陽ほどかかっていたが、今回同伴しているレイス殿たちのおかげで、どのような魔物でもストレスフリーに下山ができている。
王国内に入ると、乗合馬車に乗ることになった。
当初は徒歩のつもりだったため、かなりの時間の節約になる。
そして夜になり、他の客も寝始めている。
レイス殿とエレナ殿は今現在、よりかかりあいながら寝ている。
二人ともほんとに仲がいい。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
ドンルガー 二十一陽
商業都市、ベルツテナに入った。ここでレイス殿はエレナ殿と供に観光へ向かっていた。
見失ってしまったりすると怒られるのは自分のため、護衛兼監視役として尾行することとなった。
しかし、秒でバレた。
レイス殿が理解を示してくれたため、二人の世界に挟まらないことを条件に、ついていくことができた。
レイス殿はやはり本当は心優しいように見える。
公園で見かけた迷子の子を一緒に親を探すなど、優しいところをよく見せていた。
夜、二人は宿に泊まることとなり、俺たちは近くの宿で眠ることとなった。
明日には王都に着けそうである。
想像以上に早い。
◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶◇🔷🔶
読んでくださった皆様に最大限の感謝を。
コメントやフォローをしてくれるとすごく嬉しいです。
ヘルンさんは、案外まめな人なんです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます