第2話 暇だから 四角いフェルト 切り抜いて 照れてなかなか 母の味わい

暇だから

四角いフェルト

切り抜いて

照れてなかなか

母の味わい



ひまだから

しかくいフェルト

きりぬいて

てれてなかなか

ははのあじわい


私の母は働き者でした。

過去形、です。

清掃や賄いなどのお仕事をしていました。

が、腱板断裂という症状が出て、手術リハビリしている内に、今度は違う箇所まで(膝とか逆側の肩)痛み始め。

なので現在、仕事はしていません。


となると、できてしまう大量の隙間時間。

その隙間時間に、母はフェルトでマスコットを作り始めました。

原案は、本の型紙ではなく母が自分で描いたイラストです。


私にも欲しかったなぁ、その絵心。


本人的には、縫い目が目立つ…と気になる様子。でも、私にはそれも味の一つに見えるのです。

私は赤いオウムのマスコットをもらいました。


また力作を見せてね、お母さん!

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