いつもの夢 もしくは過去
俺は夢を見ている.少し昔の小さかった時の夢.もう数え切れないくらい見た夢.夢の中で俺は5歳位で、いつも泣いている。この時期に大好きなみいちゃんが行方不明になってしまったから。
一年間行方不明だったみぃちゃんを見つけるため,俺は毎日探し回った.いつも遊んでいた公園、よくいっていたみいちゃんの家の神社,森、どこを探してもみいちゃんはいなくて、おれはつかれて座り込んでしまう。座り込んでまた泣きはじめる.そして顔を上げるといつのまにか,どこからかきれいな女の人が前に立っている.そのひとは泣いている俺を見て、少し困ったような顔をする、そして少ししてから、キレイな飴のようなもの俺にくれる.それはまるで虹を水の中に閉じ込めたような色をしていて、雨粒のようなものに閉じ込められているもの、食べるとゼリーのようにプルプルではちみつのような味がする。夢の中の俺はいつも、それを食べると泣き止む.そして泣き止んだ俺を見て、女の人が暮しそうに微笑む.おれも嬉しくなって、その人に向かってほほえみ返す.そうすると女の人は、何かをつぶやきながら、俺の頭に向かってゆっくりと頭を伸ばす.そして優しく俺の頭をなでてくれる、おれは恥ずかしがりながらも大人しく撫でられるのを受け入れている。そしてそっと、女の人の顔を見上げる.女の人は悲しそうな顔をしながら、ポロポロとさっきの飴のようなものを瞳から涙のように流している。びっくりして、女の人の顔を見つめていると、女の人は名残惜しそうに頭からまた、ゆっくりと手を離す。
そして――
俺はいつも,そこで目を覚ます.
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