第2話

当然だが、帰宅したナカノキヨフミは、自身の息子が「キャンディ」などと名付けられたことに、大反対した。


「馬鹿みたいな名前だ!改めろ!」


先ほどまで、自身に対して叫ばれていた「改めろ」という言葉。

ナカノキヨフミは、まだズキズキするお尻の穴を意識した。


ナカノキヨフミの妻、31歳のナカノカレンは、膨れた顔をして、

抵抗の意思を示していた。


「なぜ?素敵な名前でしょ!キャンディ!」


***


ぼくのお父さんとお母さんは、ぼくの名前について大喧嘩して、その夜に、

2人は殴り合いしながら海に転落、おぼれて死んでしまったんだ。


ぼくは、生後2週間にして、孤児院に入れられた。


その孤児院にはマザー・テルコがいたんだ。

89歳のマザー・テルコ。


彼女から、ぼくは人間世界の様々なことを教えてもらったんだ。

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