タイトル[人類と一番の親友を・貴方は選んだ一番の親友を]

絶望を超越するもの

タイトル[人類と一番の親友を・貴方は選んだ一番の親友を]

太陽が一ミリも見えないほどに覆われた空

大きな東京の街に人はこの俺と彼女しかいなく本当に静かなものだった

彼女は東京で最も高いところから街全体を見渡しながら言った


「貴方の選択は本当に正しかったの?

貴方はこの私と言う化け物を生かして

全人類81億を貴方を除いて殺す

その選択は本当に正しかったの?」


「……………………この俺はこの選択肢が正しかったと思っている」


「他人も知り合いも親友も家族も殺して私を生かして共に生きる事が?」


「…………………そうだ」


「この無人で終わった東京を見て本気で心の底からそう言う事ができるのか?」


「………………そうだ」


「私は死ぬのは嫌だったが全人類81億を殺してまで生きたくはなかった」


「……………知っているこの俺が全人類81億よりもお前に価値があると思った」


「こんな怪物のどこにそんな価値があるんだ?

よく漫画やアニメなどの美少女でも無ければ

よく漫画やアニメなどのイケメンでも無ければ

いい性格をしているわけでも無く

何か特別な力を持っているわけでも無い

私と貴方は会ってから一週間しか経っていない

そんな関係である私を貴方は何処に価値を見出した?」


「…………俺はお前のことが好きだ、これは恋愛的な感情では無く

親友的な感情としてだ、そして俺はお前を一番の親友だと思っている

相互理解はありはしないがそれでもやはり最高の相性の存在だと思っている」


「一週間でそれまでも親友も家族も超えて一番の親友?」


「………時間というのは些細なものなんだ

大事なことはその時間で何をしたかだ

そして俺とお前は一週間と言う時間で

凄いことをしたということだ、少し飛ぶぞついて来てくれ」


「何処に行くんですか?」


そうして二人は空を風のように移動した




◇◇◇




「着いたぞ」


「ここは


「そう俺たちが初めてあった場所だ」


そこは東京都千代田区大手町一丁目2番1号外である将門塚の前であった


「貴方は今から私との思い出を巡ろうとしていることはわかった

そして貴方が自分の選択に後悔をしていないことはわかった

そして後悔はしていないが悲しんではいるということもわかった」


「そりゃそうだろ例え全人類81億よりもお前の方が価値があっても

全人類81億の価値が低いという話になるわけがない

全人類81億の価値は途轍もなく高い

俺たちの努力で取り戻すことなんて絶対に不可能なほどに」


「貴方は壊れている」


「それはまあそうだろうがそれが何か?」


「貴方は善でもなく悪でもない混沌」


「善も悪も全人類81億が死んだ時点でもう意味がないものと

言うのはわかるけれどだからって今の俺は混沌に該当する存在か?」


「そう貴方に私は色んな感情を抱いている・私は貴方をまるで理解できない

だけれど私は貴方を一番の親友と思っているこれに間違いはないけれど…………………………

………………………………………………


「けれど何だ?」


「私は一人の一番の親友のために全人類81億を殺す

貴方がまるでと言っていいほどに理解できない恐怖している

それなのに今も私は貴方のことを一番の親友だと思っている

これは何故なんだこの矛盾に溢れた心は意味不明すぎる」


「矛盾と言うものを抱えているそれが心だ

この俺がこの世界を見て色んな感情を抱いているように」


そう言う彼の顔は何も変わらずに無表情であった


「そうか、そう言うことか………………………悪い少し私が馬鹿だったわ」


「何のことだ?」


「いやこの終わった世界で二人で楽しく暮らそうと言う話だ」


「何を言っているんだ?そんなものは初めから決まっていたことだろうが」


そう一人の化け物は笑顔で一人の存在は無表情で言った

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