悪者の見分けがつかない
七寒六温
悪者の見分けがつかない
落書きで汚れた壁もテーブルも有名画家の立派な過去作
十二月母が男と密談中赤い服着た怪しい男
海に行く途中でハマる渋滞が開催させたしりとり大会
アリ離婚タヌキ禁煙サギ議員終わらせることは簡単なのだ
ルービックキューブの青色を赤色に塗りつぶせれば赤色揃う
一口で食べられるはずのカステラがほんの少しだけかじられている
風鈴を魔除けのために買ったのに知らない女の心を射止めた
僕二十歳アイスも溶けるあの夏に父不倫バレ家氷点下
おとめ座のあいつは時間にルーズだし何があっても頭を下げない
はよ出てけさっさと出てけどっか行けパパナメクジを家の外へ出す
自転車も羽もないから学校へ歩いていくよこんな朝でも
パパだいすき五歳のときに書いた絵を捨ててやるのさ縦に破いて
今年から八月二十三日はお祝いしない日ケーキ買わない日
雪道に取り残された雪だるまお前の親は今どこにいる?
僕死ぬと母も死ぬから僕生きる母生かすため生きるよ僕も
輝いていた自分の顔を思い出すためだけに会うかつての仲間に
公園に赤鬼来てたよホントだよウソじゃないもんほんとにいたもん
ゴジラにはなれそうにないと諦めてばいきんまんになろうと思った
魔界には咲いていないさ朝顔はだって魔界の夜は明けない
サーモンといくらが交互に流れているいくらの方だけ手に取り食べる
悪者の見分けがつかない 七寒六温 @nanakanrokuon
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます