第10話 アオハルと蘇る金狼(1)



「レックスー?まだ生きてる?もしかして死んじゃった?」




縁起でもない事を言いながらカティアちゃんがドアを開けて入ってきた。



「あれ?ちゃんと起きてるじゃん。あんた起きてたら返事ぐらいしなさいよね。」



「ごめんね。今起きたばかりで頭がまだフラフラするんだよ。

お見舞いに来てくれたの?ありがとうね。」




あれ?なんか俺、普通に受け答えできてる!?


いつもならカティアちゃんと話す時は「あっ、あのっ、そのっ、ごめっ、」みたいに吃っちゃって自分でもキモい感じになるのに・・・



「ふーん?、いいけど・・・」







そんな異変を感じ取ったのか、カティアちゃんが不思議な目を向けてくる。


それにしてもやっぱカティアちゃんは可愛いよね。


まるで娘や孫を見てるような気分になるよ・・・・・・?



あれ?なんだか、なんだか自分の様子がおかしいぞ?


いつもカティアちゃんに抱いていたスットロベリーみたいな甘ーい恋愛感情が、


いつの間にか日本茶(濃口)に合いそうな渋ーい干し柿風味に!!!



【悲報】大好きな幼馴染に対する感情が孫目線になってた件について【日本茶】



パッシブ技能の俺の猛り狂うばかりの劣情はいったい何処行った?ドコ?ココ???(とんらん白)






あっ!もしかしてカツラマワシのおっさんの記憶があるからか!?


おっさんだからか?おっさんだから無理なのか!?



こんな進化なんかしなくてもいいのに!!!!


ところで心はおっさんが混じってるけど体は16歳だから同じ16歳の女の子に思いを寄せるのはアウト寄りのセーフ?



先生!!教えてください先生!!そこらへんがどーしても分からんとです!!



とっとっとっとりあえず進化解除しなきゃ!!bbbbbbbbbちくb!!

(とんらん赤)




「もしかしてあんた前みたいにまた隠れてシコってたんじゃないでしょうね!?

とりあえず窓開けるわね!」




「なっ!?!?!?そんなわけ無いじゃないか!こんなとこでそんな事しないよ!?


ていうか前の時も本当はそんなんじゃなかったんだからね!」(トラスト ミー!)




「まあ、そういう事にしておいてあげるわ。」




そう言いながらカティアちゃんは窓際に行って窓を開けた。







今気がついたけど時間は夕方前。15時くらいだろうか。


訓練は午前中だったから、それを考えるとかなり長く気を失ってたようだ。



カティアちゃんが窓を開けると保健室の中に初夏のいい風が入ってくる。


それと同時に少し汗が混じった女の子特有のいい匂いがしてきた。




微もっこり(擬音)(充填率50%)




!?!?!?!?


え!?なに!?俺は何でちょっと反応しちゃってるの???



この謎を解くには前世の通勤中にミステリ小説をちょこっと読んだ記憶の出番だね。


この難解な謎は必ず俺が解いてみせる!



婆っちゃんにナニかけて!!(かけんな)






まずは事象を整理していこう・・・


・・・場所は医務室・・・心配してくれる可愛い幼馴染・・・

吹いてくる初夏の風・・・女の子特有の汗のいい匂い・・・



そうか!わかった!これは・・・これは話に聞いたことあるアオハルだ!!


きっとそうだ!!俺はくわしいんだ。(知将)



それにしても体が若くなってるからこういった反応が早いのか!!



Q:なんで下半身が反応したか?


A:坊やだからさ・・・QED



きっとこんな感じだね。






・・・それにしてもなんかカティアちゃんが俺の下半身のほうを微妙に見てる気がする・・・


女の子も胸見られると分かっちゃうっていうけど、実際こんな感じなのかな?



いやいや、そんな事考えてる場合じゃない!!



前の時は本当だから仕方ないけど、いやそれも仕方なくないけど!


このまま半勃ちしてるのがばれちゃうと俺が医務室でシコってる疑惑が浮上しちゃうんじゃね?


そんな事になったらまたカティアちゃんに変態を見るような目で見られちゃう!?



・・・いい・・・・けど社会的には完全に即死じゃん!?


ヤバーイ、レックス超ヤバーイ!!



ここは何とか話題を振って前世の営業経験で培った会話スキルで誤魔化すんだ!!







「そういえば、あの後どうなったの?」(話の枕)



「中隊長は大隊長に隊員を訓練で潰すなってお小言喰らってたわよ。」




「そうなんだ・・・でも、悔しいなぁ・・・


カティアちゃんにかっこいいとこ見せようと思ってたんだけど失敗しちゃったよ・・・


心配させてごめんね?」(このタイミングではぐらかし!)



「べっ別にあんたなんか全然心配してないわよ!明日出撃あるみたいだから動けそうならよかったわ。」





これは・・・かなり無難に切り返しができたんじゃなかろうか。


無難な会話で下半身のほうも何とか落ち着いてきそうだし、

当面の危機は乗り切ったみたいだね(充填率20%)





「ん?明日出撃なの?俺全然聞いてなかったんだけど?」



「さっき言われたのよ。国境前の森でゴブリンがまた繁殖してるのが確認されたから中隊全員で討伐に出るらしいわ。


だからあんたが動けるかどうか中隊長に確認して来いって言われてたのよ。」




「ゴブリン討伐かぁ・・・同じ分隊になっての初めての討伐任務だね。


カティアちゃんの事は前衛の俺がしっかり守るから安心してね。」



「なっ、いきなり何言ってんのよ!まあ、それだけ減らず口が叩けるなら明日の出撃は大丈夫そうね。」




うん、もう大丈夫だね。


心もやっと落ち着いてきたよ。(充填率5%)



それにしてもゴブリンかぁ・・・


前世ではエロゲーの常連モンスターだったね。(偏見)



女冒険者や女兵士、くっころ系女騎士、果てはお姫様まで

数の暴力で攫ってきて嫌がる彼女たちを


モンスター・コトバ・ワッカリッマセーンって感じで強引に処女姦通。


さらに無理やり妊娠させて繁殖していくのがストーリーの定番だったよね。



そういえば昔やったなぁ・・・ゴ○リンの巣。




もっこり極(擬音)(充填率120%)




!?!?!?!?


何故か俺の股間が蘇る金狼!!


波動砲発射準備完了・・・・って発射しちゃいかーーん!



しまった!!この体では様々な愛の形(AV)を見てきた昭和のおっさんのねっとりエロ思考は刺激がきつ過ぎるんだった。


迂闊なのだよ!!



それにしても・・・カティアちゃん目怖っ!



ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○ー○


更新のモチベに繋がりますのでもしよろしければ評価お願いします!!

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